書庫で調べ物を再開します。
今日の講義が全て終わったので、書庫に向かう。柊真様の心の病を軽くする為にどうしたらいいのか、香りにも効能がある植物があるのかを探す。新書が出ると増え続ける書庫なので、探すのも一苦労だ。
「ここまで読んでも見つからないとならないと…古い書物にはないのかな…」
諦めるのは早いな。調べ始めてまだ2日しか経ってないじゃないか。この膨大な量なら、絶対に探し当てられる。そう信じて1冊ずつ読んでいく。夕餉まではまだ時間がある。焦らずに読んでいく。
「これも違うな…これは昔はこう使われていたのか。勉強になるな。」
前回も思ったが、昔と今では用途が違うものが多くて勉強になる。その為に今回は書き取れる様に台帳を持ってきていた。今回は筆ではなく、ガラスペンという物を持ち込んだ。御祖父様から頂いたものだ。最初は書き慣れなかったが、慣れてしまえば書きやすい。
これを考えた人には感謝しかない。
「シロツメクサにも効能があったのね…本当に面白いわ。」
これはいい事を発見した。帰ったら記載しておかないと。こういう発見があるから中々調べ物が進まないともいう。
「ドクダミ茶も作ろうかしら…」
蓮の葉茶みたいに美容に効果があるなら、商人に売れるわね。
そんな事を考えながら台帳に記載していく。段々脱線していってる気がするが、薬師としては見逃せない。やはり薬師としての勉強は欠かせない。出来ることならここに引きこもりたい…
「桜花ちゃん?そろそろ夕餉の時間よ?」
母様に呼ばれてそんなに時間が経っていた事に驚いた。
「母様、もうそんな時間ですか?」
「えぇ。お義父様が心配していましたよ。」
「え?」
「夕刻になっても戻ってこないから、私が様子を見に来たのよ。」
なんと、夕刻になるまで読みふけってしまったようだ。
「一度離れに戻るんでしょ?」
「はい。御祖父様に入浴剤を渡す約束をしているので取りに戻ります。」
「その入浴剤を柊真さんにも届けて欲しいの。」
「柊真様にもですか?」
「えぇ。どうやら気に入ったみたいなのよ。桜花ちゃんから直接届けてあげてね。」
「はい母様。まずは離れに戻って御祖父様に渡す入浴剤を取りに行きます。」
「それがいいわね。離れに戻りましょう。」
こうして母様と離れに戻って、御祖父様に渡す入浴剤を持って夕餉に向かった。
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