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あやかしの薬屋へようこそ  作者: 相楽未音
第四章 薫衣草とカミツレ(ラベンダーとカモミール)
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湯浴みの後は

湯浴みをしてスッキリした。湯殿から出て浴衣に着替える。縁側に出て用意されていた冷茶を飲む。父様と母様は本邸にある父様の部屋に泊まるみたい。寂しいとは思わないが、この離れは一族でも御祖父様の許可を得た者しか入れない場所に建てられている。ここは長の親族のみが使える区画とも言える場所。柊真様の離れとは離れているけど、この区画の1番奥に療養されている。

何故こんな風になっているのか分からないけど、研究に熱中出来るからいい環境だと思う。


「桜花ちゃん良いかしら?」


「どうぞ。」


母様が離れに来た。


「お茶菓子と冷茶のおかわりを持ってきたわ。もう湯浴みを済ませたのね。」


「はい。正装は慣れないので…」


母様がお茶菓子と冷茶のおかわりを持って来てくれた。


「この離れは一族でも“守るべき者”を守る為に作られたそうよ。桜花ちゃんはまだ自衛出来ないからこの離れにしたのよ。」


「そうだったんですね。」


「それと離れ以外で袴を履くのは禁止ね。桜花ちゃんは一族の長の孫娘。姫の立場なのよ。明日からは略式で良いけど無地の着物は禁止。孫一様が用意してくださっているから心配しないでね。」


「わ…分かりました。」


「桜花ちゃんは窮屈かもしれないけど、里にいる間に規律も覚えてもらいますよ。」


「は…はい。」


140歳で成人の儀をする予定ではあるから、今から勉強しても追い付くか分からない…


「母様…まさかとは思いますが…」


「察しが良いわね。勉強が終わるまで人界には帰りませんよ。薬屋は大丈夫。私が里と人界を行き来するから安心してね。」


「薬草園は…」


「侍女も連れて行くわ。勿論薬草に詳しい者を連れて行くから安心して勉学に励みなさい。」


「分かりました…頑張ります」


「明日も着付けに来ますからね。」


「はい母様。」


突然の勉学の通告…

人界で生きてきたから、己の立場をすっかり忘れていた。里だと姫になるのか…

こうして明日から里や礼儀についての勉強が始まるのであった…

読んでくださってありがとうございます

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