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あやかしの薬屋へようこそ  作者: 相楽未音
第一章 はじまり
7/87

藍と藤の花

いつも読んでくださりありがとうございます

(_ _*)

朝、いつも通り薬草園に向かう。


今日採取するのは藤の花。

薬にするのではなく、食用にする為だ。

私が食べる分とお店に卸す分を採取する。


その後は藍の育ち具合を確かめる。

藍も薬になるのだ。

藍は結構な量を育てているので、染物屋に卸しても充分な量を確保出来るだろう。


藤の花を(かご)いっぱいに採取してから家に戻る。


その後、天日干しが終わったタンポポの根を薬草棚にしまっていく。


籠の中から自分の分を少し取りだし、後はお店に卸す。


籠いっぱいの藤の花を背負い町まで行く。


「こんにちは。蓬莱堂の桜花です。頼まれていたものをお届けに来ました。」


ここは町で唯一ある宿屋。藤の花はこの宿屋に卸す為に持ってきたのだ。


「桜花さんありがとう。どれどれ…これは見事な藤の花ですね。お客様方も喜ばれるでしょう。この籠全部で1円で買い取らせて頂きます。」

あまりの高額で驚愕した。

「そんなにいいんですか?」

「はい。藤の花を御所望されているお客様は上客なんです。なのでこの位出しても問題ありません。」

「そうなんですね。それなら納得しました。」

「ここに泊まっているのは内緒ですよ?」

なるほど。口止め料込の値段だったのか。

「分かりました。私も商いをしてますから秘密は守りますよ。」

「桜花さんに頼んで良かった。ではこちら代金になります。また何かありましたお願いします。」

「こちらこそいい取引きありがとうございました。」


こうして宿屋を後にする。

この後は自分の店を開けていつも通りお客さんを待つ。


「桜花ちゃん居るかい?」

「絹江さん、今日はどうされました?」

ご近所の絹江さんがお店に来た。

「今日はタンポポ茶とタンポポの青汁を買いに来たんだよ。熱は下がったんだけどね、どうも食が細くてね。」

「分かりました。今お出ししますね。」

そう言って、棚からタンポポ茶と青汁を取り出す。

「お待たせしました。タンポポ茶と青汁です。全部で5銭です。」

「ありがとう桜花ちゃん。これで少しは食が戻ると良いんだけどね。」

「大丈夫ですよ。心配なら今度伺いますから。」

「ありがとう。また来るね。」


絹江さんは人間だが、絹江さんのところに嫁いできた嫁子さんはあやかし。

あやかしには普通の薬は効きにくいと聞いたことがある。今度見舞いがてら会いに行っても良いかもしれない。

そんな事を考えながら今日も薬を求めるお客さんの相手をしていた。


1円=2万円の計算です

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