里での夕餉~とある親族~
今日は孫一様の息子家族が戻られたので、一族が集まり宴が開かれることになっていた。
孫一様の孫娘の桜花様は今年で120歳。そろそろ許嫁を決めても良い年頃だ。
この宴で運が良ければ近づけるかもと思って参加したが…
銀髪に薄紫の瞳をした桜花様。髪の色は桃花様に似たが、瞳の色は鋼牙様と桃花様に似た綺麗な瞳だ。是非俺が立候補したいが何せ守りが硬すぎる。
声を掛けたくても鋼牙様と孫一様、桃花様が守っているので侍女頭しか声をかけられる状況では無い。どうにかして話したくて見つめてみたが効果なし。逆に怯えさせてしまったみたいだ。
食事を済ませて早々に場を退室してしまった桜花様。桜花様が使用する離れは一族でも限られた者しか入れない特別な離れだ。俺では入れない。という事は桜花様の許嫁はもう決まっているのか?そんな事を考えていたら不意に孫一様が発言した。
「桜花によからぬ事を思う者が居るようだが、桜花にはそれ相応の相手を見つける故、心配は無用だ。」
それは一族から選ばないという発言に等しい。俺の野望が潰えてしまう…!
そんな事を考えていたら鋼牙様の追い討ちが
「桜花は我が一族でも特別な存在だ。桜花を守る力のないものには夫になる資格はない。僕より強い者だけが桜花の夫になる資格がある。知識と妖力が僕以上だと思う者は後で僕が腕試ししてあげるよ。」
完敗だ…孫一様の次に強い鋼牙様に勝てる相手なんて居ない…諦めるしかないのか…
――――鋼牙さんと孫一さんの会話――――
「これで牽制出来ましたかね?」
「牽制どころか望みを砕いたでは無いか。」
「桜花ちゃんを凝視して怯えさせた罪は重いです。」
「まぁ…柊真がおるから、一族から選ぶ選択肢は元からないかのぉ」
「その通りです。桜花ちゃんの部屋を奥の離れにして良かった。」
「鋼牙よ。その上結界を張ったろ?」
「当たり前です。」
「さすがというかなんと言うか…」
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