大人達の会話 2
今回も会話文になっております
哉牙と桜花がそんな話しをしてある間に大人達の会話はまだ続いていた。
「哉牙は翡翠を娶る決意をしておるのかのぉ」
「その為に側仕えにしたんですよね?」
「そうじゃが、2人の問題だからのぉ」
「哉牙は情に厚いところがありますから大丈夫かと。」
「問題は桜花じゃな。」
「はい。奇抜な発想、それを実行できる能力。年々妖力が上がっていってるな。」
「そうですわね。桜花を護れる相手でないときついかもしれませんわ。」
「次代の調香師に会わせてはどうでしょう?」
「まだ心の傷が癒えておらぬが…」
「里にいる間、桜花を傍に置いておくのです。香りに癒しの効果を見つけた桜花ならもしかしたら次代も癒されるだろう。」
お義父様の言葉にも一理ある。
調香師の次代が心に深い傷を負っているのなら香りで癒されればあるいは…
桃花がそんな事を考えていると、孫一が話しを続けた。
「次代は今、離れで保護してある。時間がある時でいい、鋼牙と桃花で様子を見てきてはくれぬか?」
「分かりましたわ。どのような状態なのか1度確認しますわ。」
「そうですね。香を炊いて結界を更に強化しておきます。」
「2人ともありがとう。」
「父上、桜花が作った練り香水を見てみますか?」
「桜花は練り香水も作れるのか。」
「はい。コツを教えたら作れるようになりました。」
「どれ、見せてみなさい。」
「こちらです。」
鋼牙は孫一に桜花が作った練り香水を手渡す。
「これはまた見事な練り香水だな。香りよし、効能よし。これで調香師でないのが不思議な位だ。」
「調香師にはなれないのが桜花の欠点ではあるな。」
「そうですわね。桜花には向いてませんわ。」
「そうなんだよね…桜花は優し過ぎるから調香師には向いてないね…練り香水作りは上手なんだけどなぁ…」
鋼牙は以前、桜花を調香師にしようとしたが桜花の性格を考えて断念した。
桃花に止められたのも断念した原因だ。
「薬師としてなら生きていけますわ。練り香水も香りで心を癒したいという思いから作り始めたばかりですもの。」
「桜花は優しいのぉ。身体だけではなく心を癒したいとは。」
孫一は桜花の性格や成長に関心を示していた。
「調香師は次代に任せて、桜花は薬師としてこれからも育てていくのがいいな。」
「承知致しました。桜花にはこのまま薬師として育てていきます。」
「ああ。まずは次代の治癒を待つか。」
「では、私達は離れに向かいます。」
「お願いする。儂はこの入浴剤を堪能してこよう。」
孫一はそう話すと呼び鈴を鳴らし侍女を呼ぶ。
「湯殿の準備を。入浴剤はいらぬ。」
「畏まりました。直ちに湯殿の準備を整えます。」
湯浴み好きは血筋の様だ。
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