御祖父様にお願いします。
父様に柊真様を任せて、母様と共に御祖父様の元に。
「御祖父様、桜花です。入ってもよろしいでしょうか?」
「大丈夫じゃよ。」
御祖父様の許可を得て部屋に入る。
御祖父様は文を読んでいたところだったようだ。
「大事な文ではないのですか?」
「急ぎの文では無いから大丈夫じゃよ。」
御祖父様はそう言って文を片づける。
「柊真の様子はどうだった?」
「話せないだけで言葉は理解しているのが分かりました。心の傷は時間が掛かるかと思いますが、負担を減らす方法を探してみようと思ってます。そこで御祖父様にお願いがあります。」
「なんだい?言ってみなさい。」
「この屋敷の書庫を読み漁りたいです。ここには南蛮渡来の物の書物もあると聞いてます。そこに何かあるかもと思ったのです。」
「それは柊真の為かい?」
「はい。後は私の為でもあります。薬の知識が増える事は悪い事ばかりでは無いですから。」
「ふぉっふぉっふぉ。桜花は根っからの薬師じゃのぉ。薬の知識は善もあれば悪もあるのを理解している言葉じゃの。」
「母様にしっかり教わりました。毒にも薬もなると。」
薬師になる前に母様に教わったことだ。
争いに使われる事もある事。それ故に狙われることもあることを。それでも私は薬師になった。母様の作った薬で笑顔になる姿を見てきたから。
「宜しい。書庫の利用を許可しよう。一族の者しか立ち入れない様にしてあるから思う存分調べるといい。」
「ありがとうございます。」
「桃花よ。案内してあげなさい。」
「はい。お義父様。桜花行きましょう。」
「はい。御祖父様ありがとうございます。失礼致します。」
こうして御祖父様に書庫の利用を許可してもらった。これから知らない事を調べられる事に胸を踊らせていた。
読んでくださってありがとうございます。




