祖父に挨拶します。
侍女に案内されて、祖父の元に向かう。
祖父の傍に兄様も居るかもと思うと嬉しくなってきた。
「長、鋼牙様達をご案内致しました。」
「うむ。お主は下がって良いぞ。」
「畏まりました。鋼牙様、こちらへ」
侍女に促されて部屋の中に入る。
部屋に入ったら案内してくれた侍女は部屋から遠ざかっていった。
「父上。ただいま戻りました。」
「お義父様、ただいま戻りました。」
「御祖父様、ただいま戻りました。」
「うむ。皆息災でなにより。鋼牙よ。此度の件大義であった。」
「ありがとうございます。」
「さて…堅苦しい挨拶はこの位にして…桜花よ。大きくなったのぉ…」
「御祖父様お久しぶりです。」
「今年で120か。時が経つのは早いのぉ」
「まだまだ御祖父様に甘えたいです。」
「桜花は可愛いことを言ってくれるのぉ」
「桜花ちゃん。お義父様にお土産を持ってきたでしょ?」
「お土産とな?」
「はい。睡蓮の花で作った入浴剤です。」
「入浴剤とな?どれ見せてみなさい。」
「はい。」
そう言って私は持ってきた入浴剤を御祖父様に渡す。
「こちらです。湯に浮かべると花が咲いてゆっくりと溶けていく仕組みです。」
「これはこれは…桜花は薬師以上の腕をしておるな。」
「母様には及びません。」
「入浴剤にする発想は中々思いつかない。そこは誇って良い部分だよ。」
「ありがとうございます。」
「桜花や。哉牙に会うと良いぞ。」
「兄様はどちらに?」
「自室で静養しておる。」
「静養!?」
「この間土砂崩れがあってな。怪我は治っておるが、心労で寝込んでおるのじゃ。お主の顔を見れば少しは元気になるやもしれん。」
「分かりました。兄様に会いに行ってきます。」
「案内を呼ぶか?」
「お願いします。御祖父様の屋敷は広いので迷子になってしまいます…」
「ふぉっふぉっ。素直で可愛いの。案内を呼ぶから待ちなさい。」
「はい。御祖父様。」
そういうと御祖父様は呼び鈴を鳴らした。
「長様、御用でしょうか。」
「桜花を哉牙のところまで案内しておくれ。」
「畏まりました。桜花様、こちらです。」
「御祖父様、父様、母様行ってきます。」
「行ってらっしゃい。」
久しぶりに兄様に会える。けど心労で寝込んでいるのは心配だ。
私に何か出来ないか考えながら案内してもらった。
読んでくださってありがとうございます。




