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あやかしの薬屋へようこそ  作者: 相楽未音
第三章 蓮と睡蓮
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父様と練り香水。

父様が湯浴みをすませ、今は母様が湯殿を使っている。


「これが蓮の花を使った練り香水です。」


私は父様に練り香水を見せていた。


「これは見事な練り香水だね。香りよし。妖力よし。蓮の花の模様も可愛いね。」


「ありがとうございます。練り香水を入れる貝が全部一緒なので模様をつけてみました。」


「桜花ちゃんの着眼点には驚かされます。」


「睡蓮の練り香水も作る予定なんです。」


「それは何故ですか?」


「睡蓮の香りに癒しの効果があるみたいなので、練り香水にしたら心が癒されるのではないかと思ったのです。」


「いい考えですね。」


父様に褒められるのはとても嬉しい。


「桜花ちゃんは練り香水作り楽しいですか?」


「はい。香りを楽しむ為でもあり、癒しの効果もあるものを作れるのは楽しいです。」


「そうですか。薬だけでは癒せない部分を香りで癒そうと考えたんですね。」


「そうです。最初は入浴剤にしようと思ったんですが、母様に止められたので練り香水にしました。」


「そうでしたか。練り香水やお香の方が喜ばれるでしょう。」


「はい。お香は作り方が分からなくて…」


「里に伝わる作り方なら僕でも教えられますよ。」


「父様ありがとうございます。」


父様からお香作りを学べるなんてこんな機会そうそうない。

新しい事を学ぶのは本当に楽しい。


「鋼牙さん、桜花ちゃん。楽しそうに話してたけど、何の話をしてたのかしら?」


「母様!父様に練り香水を見てもらっていたんです。それと今度お香の作り方を教えてもらう約束をしました。」


湯上りの母様に嬉しくて話していた内容を話した。


「それはいい事ね。桜花ちゃんも湯浴みしてらっしゃい。後で冷茶を用意しておくわよ。」


「はい。母様!」


私は湯浴みの準備をする為に自室に戻った。


「鋼牙さんもあの練り香水見たのね。」


「ええ。実に素晴らしい出来上がりでしたよ。」


「そうね。それ故に危ない事も気が付いたかしら?」


「ええ。入浴剤の販売を禁止したのは良い判断ですね。桃花さんが傍に入れば良い隠れ蓑になれるでしょう。」


「そのつもりですわ。その為に私はここに留まります。桜花ちゃん1人だと危険が多すぎますわ。」


「そうですね。今練り香水を作れるあやかしが狙われてますからね。桃花さんお願いします。」


そんな話をしているとは知らずに私は湯浴みを楽しんでいた。

読んでくださってありがとうございます。

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