父様の帰宅。
今日は私が夕餉の支度をする。
朝の味噌汁と佃煮が残ってたのでそれを出して、鯵の干物を焼いて解し、大葉を刻んでご飯に混ぜる。
母様が帰宅する前に湯殿の準備もしておく。
今日は薄荷湯にした。
「ただいま桜花ちゃん。いい匂いがするわ。」
「おかえりなさい母様。夕餉の支度と湯殿の準備が出来てます。」
「ありがとう。先に夕餉を頂くわ。」
「はい。お膳に盛りますね。」
私は夕餉を盛り付けて母様に出す。
その後、自分のお膳を用意する。
「鯵ご飯にしたのね。これ美味しいのよね。」
「丁度鯵の干物があったので作ってみました。」
「ありがとう桜花ちゃん。」
2人で話しながら夕餉を食べる。
暫くしてから家の奥のあやかし道が開いた。
「桃花さん、桜花ちゃんただいま。やっと帰ってこれたよ。」
「父様おかえりなさい!」
「鋼牙さんおかえりなさい。夕餉は食べましたか?」
「まだだよ。僕の分もあるかな?」
「いっぱい作ったのであります。今準備しますね。」
私は父様のお膳を用意する。父様のご飯は山盛りにした。
「父様おまたせしました。今日の夕餉です。」
「僕の好きな鯵ご飯だ。桜花ちゃんが作ったの?」
「はい。丁度干物があったので作ったんです。」
「今日帰って来れて良かった~鯵ご飯美味しい~」
父様は幸せそうに食べていた。
「鋼牙さん。お茶も忘れないでね。」
母様はお茶をいれてきてくれた。
久しぶりに3人揃っての夕餉だ。
父様は2回おかわりをしていた。
「ふぅ美味しかった。桃花さん、お茶ありがとう。」
「どういたしまして。里の方は大丈夫でしたか?」
「何とかね。色々片付いたから1度戻ってきたんだ。」
「また、戻られるのですか?」
「秋祭りまでは戻らないから大丈夫だよ。僕も桜花ちゃんと過ごしたいからね。」
「良かったです。この間作った練り香水を見て欲しいです。」
「桜花ちゃん。明日見てもらうと良いわよ。鋼牙さん。湯を先に使ってくださいな。」
「そうさせて貰うよ。桃花さん、浴衣を出しておいて。」
「はいはい。鋼牙さんも、甘えん坊なんですから。」
父様は湯殿に、母様は父様の浴衣を取りに行った。私は食器を洗うために土間に降りた。
鍋やお櫃、食器等を洗う。
また暫く父様とも暮らせる事に嬉しさを隠せなかった。
――――湯殿での鋼牙さん―――――
「薄荷湯とは…桜花ちゃんの入浴剤好きも捨てたものでは無いですね。癒される…」
薄荷湯を堪能する鋼牙さんでした。
読んでくださってありがとうございます。




