練り香水を作ります。
油屋で必要なものを買って、八百屋で野菜を購入して、帰宅した。
「桜花ちゃんが練り香水を作ってる間に夕餉の支度をしちゃうわね。出来上がったら見せてちょうだいね。」
母様はそう声を掛けて土間に行った。
私は薬を作る部屋で練り香水を作る。
蜜蝋を湯煎で溶かし、そこに椿油と蓮の花の精油を入れて混ぜ合わせる。
ゆっくり混ぜ合わて、混ざりあったらりんご貝に入れていく。
「同じりんご貝だから中身が分からなくなっちゃうな。」
そう思って妖術で蓮の花の模様を描いていく。これで何の花の練り香水か分かりやすくなった。
「桜花ちゃん。出来上がったかしら?」
「はい。今出来上がりました。」
母様に出来上がった練り香水を渡す。
「入れ物の模様も可愛らしいわね。香りも充分。これなら売りに出しても大丈夫よ。」
母様の許可がおりたので明日から販売しよう。
売る分も作る為にまた練り香水を作っていく。
「練り香水作りは鋼牙さん譲りね。」
母様がボソッと呟いたが、私は聞こえなかった。
その時伝言蝶が母様に届いた。
「あら。鋼牙さんからだわ。もう暫くかかるみたい。」
「そんなに大変な用事だったんですか?」
「みたいね。鋼牙さんの事なら大丈夫よ。」
優しく微笑んだ母様を見て安堵した。
「夕餉の支度をしちゃうわね。」
「はい。私はもう少し練り香水を作ります。」
「分かったわ。夕餉が出来たら呼ぶわね。」
「はい。母様。」
そう言って母様は土間に戻って行った。
「まさか調香師の里が狙われるだなんて…哉牙が心配だわ…」
桃花は長である孫一に文を飛ばした。
――――――――その頃の鋼牙さん――――
「何とかここまで復旧出来たな。」
「そうですね。やっと元に戻せそうです。」
「狙って来た奴らには目星は着いているのか?」
「勿論です。私の妖術で見つけましたよ。」
「そうか。狙いは跡取りか?」
「それはこれから調べますよ。師匠と息子に手を出したんです。手加減はしませんよ。」
読んでくださってありがとうございます




