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あやかしの薬屋へようこそ  作者: 相楽未音
第三章 蓮と睡蓮
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母様と買い物

母様と2人で町まで買い物に行くのは久しぶりだ。


「まずは小豆を買いましょう。小豆洗いが扱う小豆は美味しいわよ。」


「はい。小豆洗いさんに会うのは久しぶりです。」


「そうね。最後に会ったのは去年だものね。」


母様と話しをしながら町を歩く。

会話しながら歩くとすぐにお店に着いた。


『小豆洗いの豆屋』


そのままの名前のお店である。


「梓沙さんこんにちは。小豆を4合程くださいな。」


店の奥から小豆洗いの梓沙さんが出てきた。


「桃花さん久しぶり。小豆4合ね。」


「ありがとう。お代はあやかしの里で見つけた紫水晶で足りるかしら?」


「充分です。こちらでは珍しいものですから。」


梓沙さんから小豆を買う時は珍しい物と物々交換だ。


「今日は桃花さんが餡子を作るんですか?」


「そうよ。抄伽に水羊羹を差し入れしようと思ってね。」


「そうでしたか。抄伽さんは甘いもの好きですからね。差し入れには向いてますね。」


「そうでしょ?暑くなったし水羊羹が丁度良いと思ってね。多く作る予定だから、梓沙さんにもお裾分けするわ。」


「ありがとうございます。桃花さんの作るものは全部美味しいですからね。桜花ちゃんも桃花さんが帰ってきて嬉しいでしょ。」


「はい!母様と料理するの大好きなんです。」


「それは楽しみですね。」


「私も桜花と料理するの楽しいのよ。それじゃまた来るわね。」


「はい。またお待ちしております。」


こうして梓沙さんのお店を離れた。

次に向かうのは乾物屋さんだ。


「寒天くださいな。」


「あいよ!寒天は五銭だよ。」


「はい。ありがとうございます。」


小豆と寒天を買って帰るだけだと思ったら


「ちょっと呉服屋に寄って行くわよ。桜花ったら藍染めしか持ってないんだもん。」


「藍染めが好きだから…」


「桜染めも綺麗だから桜染めも買いますよ。藍染めの袴にも合うでしょ。」


母様の一言で呉服屋に行く。


「すみません。桜染めの着物を見せて貰えますか?」


「桃花さんお久しぶりです。桜花ちゃんの着物ですね?今お持ちします。」


絹江さんが出迎えて奥に着物を取りに行った。


「こちらの桜染めなら桜花ちゃんに似合うと思いますよ。」


そういって持ってきてくれたのは薄い桃色の着物だった。


「これいいわね。これを買います。後、矢絣柄の着物を見せて貰えるかしら。」


「ただいまお持ちしますね。」


「母様?柄物も買うのですか?」


「そうね。里に帰るなら必要だからね。桜花ちゃん持ってないでしょ?」


「確かに持ってません…」


「だから今日買っておくのよ。」


そんな会話をしていたら絹江さんが戻ってきた。


「反物ですが、こちらなら桜花ちゃんに似合うと思いますよ。」


絹江さんが持ってきたのは紫色で白で矢絣模様だ。


「これで仕立ててちょうだい。」


「畏まりました。秋までには仕立てさせていただきます。」


「ありがとうございます。後でお代を届けますね。その時にもう少し見せてくださいな。」


「桃花さんの着道楽は長いですからね。桜花ちゃんが暇になっちゃいますからね。」


こうして母様との買い物が終わった。

母様が選んでくれた着物が出来上がるのが楽しみだ。

読んでくださってありがとうございます。

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