表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
あやかしの薬屋へようこそ  作者: 相楽未音
第三章 蓮と睡蓮
32/87

突然の帰宅

「桜花ちゃん、ただいま。」


「ただいま。桜花ちゃん。」


突然、両親が帰宅した。

文では一月後と言っていたのに…


「父様、母様、おかえりなさい。文では一月後と書いてあったのに…」


「鋼牙が変なこと書いたでしょ?心配になって帰ってきちゃったの。」


笑顔で話す母様。私が悩んでいた事を心配してくれての帰宅という事は分かった。


「夕餉は済ませてきたから大丈夫だよ。」


「夕餉よりも湯殿の準備をしちゃうわね。」


両親はそれぞれ話すと、母様は湯殿の準備を始めた。


父様はお茶の準備を始めた。


「桜花さん、すまないね。あんな話をしてしまって。」


「調香師の話ですよね…まだ私には…」


「鋼牙さん?何を話しているのかしら?」


私の背後から冷気を漂わせた母様が現れた。


「と…桃花さん…これは…」


「私が話すと言いましたよね?鋼牙さんは先に湯を使ってきてください。」


有無を言わさないその言葉に父様は湯殿に向かった。


「桜花ちゃん。この間は初めての仕事をこなしたと聞いたわよ。よく頑張ったわね。」


「はい。最初は失敗続きでしたが抄伽さんが助言してくれたので、どうにか作ることが出来ました。」


「そうだったのね。後で抄伽にお礼をしなきゃ。」


「はい。何が良いのか分からなくてまだお礼出来てないんです。」


「抄伽は甘いものが好きだからね。甘味でも作って持っていきましょう。」


「はい。母様。」


「明日は小豆と砂糖、寒天を買いに行きましょうね。」


母様と久しぶりに料理が出来るのが楽しみだ。


「水羊羹を入れる竹は鋼牙さんに朝一で切り倒して貰いましょう。」


母様の笑顔が怖い…

父様と何があったんだろう…


「あやかしの里はどうでしたか?」


「孫一様は元気でしたよ。哉牙(さいが)も元気にしてましたわ。」


哉牙とは私の兄だ。そして孫一様は狐族の長だ。


「兄様も元気でしたか。」


「ええ。孫一様の元で修行しておりましたよ。」


兄様は時期長になる為にあやかしの里で修行中だ。

修行中は里から出られない。私も会いたいが店があるので会いに行けない。


「たまには文を出すように言っておいたから、そのうち文が届くわよ。桜花ちゃんも会いたいだろうから今度会いに行きましょう。」


「でもお店が…」


「鋼牙さんに留守番してもらいましょう。大丈夫よ。絹江さんのお茶は作ってあるんでしょ?」


「はい。痛み止めの薬も今製作してます。」


「ウワバミソウは痛み止めにいい物ね。」


「はい。そういえば和泉さんに私が育てる藍は妖力が高いと言われました。」


「桜花ちゃんは愛情持って藍を育てているからね。それで妖力が高い藍が育つのよ。」


「そうだったんですね。」


「明日、薬草園を見に行っても良いかしら。」


「はい。母様に見て欲しいです。」


久しぶりの母様といっぱい話した。


―その頃の鋼牙―


「桃花さんまだ怒ってるな…哉牙は調香師になれんから桜花に跡を継いで欲しいんだが…」



鋼牙の悩みは尽きそうにもない。

読んでくださってありがとうございます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ