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あやかしの薬屋へようこそ  作者: 相楽未音
第三章 蓮と睡蓮
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いつも通り。

悩み事は一旦保留にして、いつも通り過ごす。


今日はウワバミソウを採取する。

葉と根は天日干しとすり潰す用が必要なので多めに採取する。

次世代を残す為に採り過ぎない様に気を付ける。


藍の二番葉も採取する。

これは和泉さんに卸す為だ。


茣蓙(ござ)を敷いて、そこにウワバミソウを並べていく。


すり潰す用は蔵にしまっておく。


今日も荷馬車で和泉さんのところまで向かう。


「こんにちは。蓬莱堂の桜花です。藍を卸しに来ました。」


店の前で声を掛ける。


「桜花ちゃんこんにちは。この間は出迎えられなくてごめんなさいね。」


「和泉さんこんにちは。手が離せなかったんだから仕方ないですよ。」


和泉さんは蜘蛛のあやかしだ。


「今日は大丈夫なんですか?」


「一段落したからね。今は大丈夫よ。今日も良い藍を持ってきてくれてありがとう。」


「和泉さんにそう言って貰えると育てがいがあります。」


「これ全部で4円ね。」


「そんなにいいんですか!?」


「ええ。他からも卸して貰ってるけど、桜花ちゃんの育てる藍は妖力が高いから良い染物が出来上がるわよ。」


「そうなんですね。」


「そうよ。妖力が高い染物はあやかしに人気なんだから。着るだけ、身に付けるだけでも妖力を増幅させてくれるのよ。」


「知りませんでした…」


「今、桜花ちゃんが使ってる髪結い紐もうちで卸した糸よ。弥七が組紐屋なのは知ってるでしょ?」


「はい。千代さんのお店で買ったんです。」


「無意識に選んだのかもね。藍染めが好きな桜花ちゃんらしいわ。それは良いお守りにもなるから大切にね。」


「はい。ありがとうございます。」


「引き止めちゃってごめんなさいね。また来てね。」


「こちらこそありがとうございます。また来ます。」


今日は和泉さんに色々教わった。

藍染めが好きなのと薬の材料になるから育ててる藍。

そんな効果があるなんて知らなかった。


「今日は良いこと聞いたな。これからも色々な話聞きたいな。」


知らない事を知るのは本当に楽しい。

今度は抄伽さんや伽耶さんの話を聞いてみたいなと思った。


読んでくださってありがとうございます。

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