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あやかしの薬屋へようこそ  作者: 相楽未音
第三章 蓮と睡蓮
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蓮の葉茶作りともぐさ

翌朝、蓮の葉を採りに薬草園の奥にある池に向かう。

蓮の葉はお茶にもなるし、薬にもなるから便利なのだ。


採取してきた蓮の葉を1枚ずつ畳んで茣蓙(ござ)並べていく。

そしてもう1枚の茣蓙にはそのまま並べていく。

こちらはお茶にする為だ。

蓮の葉茶は葉っぱをそのまま乾燥させて砕いて作る。

母様の好きなお茶の1つでもあるので、作り方は幼い時から学んできた。

全部並べ終えてから朝餉を食べてから、また薬草園に向かう。今度はツユクサを採取する為だ。

ツユクサもそのまま使うものと、下処理するもの、食用に分ける。

煎じ薬にするものは1度蒸してから天日干しにする。


そのまま使うものは茎葉をすり潰し妖力で腐敗防止の術をかけて保存。

これは虫刺されの腫れや痒みに効くのだ。

暑くなってくるとこの薬も良く売れるのだ。

なので今から準備をしておく。


夢中で薬作りをしていたら昼頃になってしまった。今日は絹江さんがいつもの薬を買いに来る日なので店に向かう。


「こんにちは桜花ちゃん。いつものお願いね。」


「こんにちは絹江さん。ヨモギ茶ですね。」


絹江さんは身体が冷えやすいみたいで、ヨモギ茶を愛飲している。なのでこれを切らすわけにはいかないのだ。


「ありがとう。桜花ちゃんのヨモギ茶が一番効くのよ。」


「そう言って貰えると嬉しいです。5日分なので五銭です。」


「いつもありがとう。また来るわね。」


「またお待ちしております。」


「桜花ちゃんこんにちは。もぐさはあるかい?」


「颯汰さんこんにちは。ありますよ。今お持ちしますね。」


颯汰さんは灸師である。


「悪いね。冬に用意したのが無くなっちまってね。」


「良いんですよ。私のもぐさ作りは趣味なので。全部で二銭です。」


「そんなに安くて良いのかい?」


「ええ。作るのは好きなんですが、自分では使わないので。」


「恩に着るよ。ありがとう。」


「またいつでも言ってくださいね。」


「ああ。それじゃお客さん待たせてるからこれで。」


「ありがとうございました。」


颯汰さんのお灸は気持ちいいので、人気の灸師だ。なので予め多めに用意していても度々もぐさが無くなってしまう時がある。

そんな時はここに来る。

実はその為にもぐさを作ってるのは内緒だ。


この後もちらほらお客様が来ては薬を買いに来た。

日が暮れて来たので店仕舞いをする。

今日は店の奥にある、あやかし道を使って帰宅しよう。

流石に夜道を歩いて帰るには遠すぎる。

こうして久しぶりにあやかし道を使って帰宅した。

読んでくださってありがとうございます。


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