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あやかしの薬屋へようこそ  作者: 相楽未音
第二章 藤の花
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失敗続き

読んでくださってありがとうございます。

あれから何度も試してみたが、上手くいかなかった。

落ち込んでいても仕方ないし何日もお店を休む訳にはいかないので、お店を開ける。


「桜花ちゃんこんにちは。タンポポ茶と青汁お願いするわ。」


「絹江さんこんにちは。伽耶さんの様子はどうですか?」


「あれから元気になったわ。本当にありがとう。」


「本当に良かった。乳の出が良くないですか?」


「伽耶さんが気にしててね。そんなに出が悪い訳じゃないんだけどね。」


「そんなんですね。そうだ。今日草餅作ったんで、お裾分けしますね。」


「あら、ありがとう。桜花ちゃんの草餅美味しいから嬉しいわ。」


「そう言って貰えると嬉しいです。」


お店を開けて良かった。

草餅は余りにも失敗続きだったので気晴らしに作りまくったものだ。


「また、来るわね~」


「何時でもお待ちしております。」


こうして絹江さんと別れた。


その後も、ちらほらとお客さんは来ては草餅を振る舞った。


「桜花ちゃん~遊びに来たわよ~」


「抄伽さんいらっしゃい。」


「実験の進捗はどうなの?」


「それが…上手く出来なくて…」


「そうなのね。鋼牙さんも若い時は苦戦してたものよ。」


「父様がですか?」


ここで父様の名前が出た事にも驚いたが、父様が苦戦してた事にも驚いた。

なんせ、私の前では失敗した姿を見たことは無かった。


「そうよ~。最初から何でもできる人もあやかしもいないのよ~だからいっぱい失敗して学びなさい。でも無理はしちゃ駄目よ?」


「抄伽さん、ありがとうございます。もう少し頑張ってみます。」


「気にしないで~桜花ちゃんは頑張り屋さんだから心配なだけよ~」


「ありがとうございます抄伽さん。そうだ。今日は草餅をいっぱい作ったので持って帰って食べてください。」


「あら、ありがとう~桜花ちゃんの草餅は妖力も回復するし美味しいのよね~」


「そう言って貰えると嬉しいです。」


「じゃあまた遊びに来るわね~」


「はい。また、遊びに来てください。」


そっか。父様もいっぱい失敗したのか。

自分だけでは無いんだと思うと、またやる気が出てきた。

最後の1個の草餅を食べながら、明日はお店を休みにしてもっと練習しようと思った。




草餅って美味しいですよね。

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