その4
今までオレが勘違いしてたってコト?っつーかもうオレの体暴走して田町にのし掛かってるわけだけど・・・田町ヒいてる・・・?
でも、止まらないのがうら若き男子の体。オレは田町の唇に自分の唇を重ねる。思った以上に柔らかい感触にオレの背中は一瞬鳥肌が立つぐらい気持ち良さを感じた。
「優一くん?」
「ん?」
「あの・・・それ以上されるとホントにボク・・・」
「ん・・・判ってる」
口ではそう言ってももう止まらないのはオレの方。田町のまだ少し濡れた髪に隠れた耳朶を唇で噛むと田町は小さく喘いでオレを引きはがそうとする。でもオレは止めない。力じゃ簡単に負けるオレじゃない。確かに田町の方が背は高いけどヒョロヒョロしてる青白い体に負けるサッカー部のエースじゃない。
「田町、じっとしてろよ?」
「ん・・・?うん・・・」
田町は首を縦に振る。緊張したような顔をしてるのはきっと田町が勘違いしてるから。
自分のケツの心配をしてるんだろうけど、安心しろよ田町。お前はオレに挿れさせてもらうんだ。
田町のジーンズのファスナーを下ろすと下着を窮屈そうに押し上げる田町の分身が目の前に現れた。オレは迷わずソレにキスをする。
「ゆ・・・くんっ!!ダメ!」
「ダメじゃねぇよ。お前はじっとしてろ」
「う・・・ぅぅ」
下着のゴムの部分を引っ張って下ろすと田町の雄は勢いよく飛び出してオレは口へそれを納めた。熱い。田町のだって思うとたまらなくてオレも自分のジーンズを下ろすと自分自身をしごき出す。
やべぇ・・・マジでキモチイイ。自分の手で擦ってるだけなのに田町の銜えてるだけなのに快感が襲ってくる。
「ぅ・・・ユウくん、ちょっと離して。ボクもユウくんに触りたい・・・っていうかユウくんエロすぎて暴発しちゃうよ・・・」
「っ・・・」
昔みたいに呼ばれてオレは胸の奥がこう・・・なんか締め付けられたみたいになって言われたとおりに田町から口を離す。オレの唾液と先走りでベタベタヌルヌルになったそれはすごく卑猥だ。
「ユウくん、ボクに挿れたい?」
「違ぇよ」
「ボクはどっちでもいいんだ。ユウくんがボクを好きでいてくれるならどっちでもイイ。ユウくんが笑ってくれるならどっちでも・・・」
「・・・田町、オレん中に入りたくないのか?」
「なっ!!!入りたいですっ!もちろんっ!でも・・・さぁ・・・ボクはユウくんが痛いのもイヤだし・・・」
オレを襲いそうだからって離れた男のセリフがコレかよっ!バカだ。ホントにバカだ・・・
「オレはずっとお前に挿れて欲しかったよ」
「っ!!!ちょ・・・待って。今ホントにイきそうになった」
「田町、オレのこと好きだって言ってみろよ」
「好きだよ。ユウくんのこと大好きだよ」
「ココに挿れたいって言ってみろよ」
「ユウくん・・・面白がってるよね?・・・どこで覚えたのそんな言葉・・・誰としたの?こういうコト・・・」
田町にケツ見せたりしてたら田町は興奮じゃなくて嫉妬してきた。なんだよ・・・こーゆーの喜ぶんじゃねぇの?
「誰としたって・・・田町・・・と・・・こんくらい?」
オレは指を卑猥に動かして見せる。田町は顔を赤くしてオレに抱きついてきた。田町を想像しながら1人でヤってたのバラしてみたけど・・・ヒく?
共学校なのに女にもモテるのに1度もヤりたいと思ったことない上に田町がオカズだって知ったらヒく?
「ごめんね。ホントに・・・ボク、ダメ。もーダメ。耐えられない」
そんなん願ったりだって思ってオレは少しだけ笑って田町に抱きつく。もう離れたくない。離したくない。離さないで欲しい。オレは田町がずっと好きだった。離れるって言われたら苦しかった。だから・・・
もう離さないで・・・
「田町っ・・・も・・・ヤ」
「痛い?ごめんね・・・ごめん」
「違・・・も・・・挿れて・・・欲しい。田町のおっきいの欲しい」
「・・・」
田町が「ふっ」っと息を飲み込む。長めの髪をサラサラ揺らして真っ直ぐな目に野生の本能をちらつかせる。
そうだ・・・お前はただオドオドしてるだけの男じゃないだろ?オレの前だからオドオドなんだろ?オレもたまには男前の野獣みたいなお前を見たいんだ。
「ユウっ」
「っ・・・」
熱い楔がオレの中にムリヤリ突っ込まれる。いつもみたいな笑顔の田町じゃない。小鳥みたいなキスじゃなくて猛獣みたいなキスをする。
オレが呼吸をし忘れて倒れても助けてくれるよな?医者なんだから・・・田町、田町、田町・・・オレはお前がずっと好きだった。子供が好きだって思ってたから子供に嫉妬しまくってた。誠二にも嫉妬したんだ・・・笑えるだろ?なぁ田町?
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