絶望
なんで??
なんで愛弓が、ボロボロに。。?
うまく働かない頭をむりやり働かせても
わからなかった。
愛弓は 私が目が覚めたのにきづいたのか
振り返った
私が守るーーー
そういってくれたきがした。
いや、確かにそう聞こえた。
耳には何も届かないけど、
確かに心にそう響いた。
愛弓。。
愛弓!!!
「うわぁあぁあ!!!」
そう叫んで 愛弓は取り巻き達に殴りかかった。
でも、相手は5人。
とても1人で勝てるような人数ではなかった。
そんなの分かり切ってるはずなのに、
愛弓は立ち向かっていた。
愛弓。。愛弓。。
いやだよ!!!そんなにボロボロになってまで何で。。
私のために、そんなになるまで。。!!
泣き叫びたかった。
愛弓を止めたかった。
ボロボロになる愛弓をみたくなかった。
血反吐を吐きながら、制服を真っ赤に汚しながら それでも立ち向かう愛弓を直視できなかった。
5人にもかかわらず、愛弓は果敢に立ち向かっていた。
勝ち目のない争いだということは
愛弓自身きづいていたはずなのに。。
その争いはしばらく続いた。
取り巻き達も
愛弓も
ボロボロになりながら。
しかし やがてその争いを終わりを告げるような 先生達の話し声が廊下から聞こえた。
クラスの先生と 保健室の先生の声だ。
取り巻きの1人が チッと舌打ちをし、今日は覚えとけよ。明日も楽しみにしてるからなと 不気味な笑顔で醜く顔を歪めながら 吐き捨てるように保健室から出て行った。
バーンと保健室のドアを乱暴にしめて、取り巻き達は去って行った。
その瞬間、緊張の糸が切れたのか
愛弓は倒れてしまった。
思わず 愛弓の元へ駆け寄った。
「愛弓!!愛弓!!!ごめんね。。ごめんね。。私っ。。わだじ。。っなにもでぎながっだ。。。うわぁあぁ。。。!!!っっ。。うわぁあぁあぁ!!!愛弓ーーー!愛弓ーーー!!!」
愛弓は目を覚まさなかった。
それどころか 体が冷たいような気さえする。
呼吸する音も聞こえない。
嘘でしょ
まさか。。。
急いで心臓の音や脈拍を確かめた。
命を確かめる音は
私の耳に届かなかった。