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cmメンタル   作者: れい
4/10

崩御


何が起きたのか?

何もわからなかった。


気がついてたら 有力者は倒れていた。

気がついてたら クラスのみんなが私を見ていた。

恐怖と憎悪の入り混じった目で。


「涼子!大丈夫?!しっかりして!」


有力者の取り巻きが急いで駆け寄って その名を叫んでいた。


あぁ、この有力者は涼子さんっていうんだ。


この状況なのに 妙に冷静な私がただただぽつんと立っていた。

まるで、他人事のように ぽけっとしている私にその取り巻きが近づき、平手打ちをしてきた。



乾いた音が 湿った体育館の中に響いた。

でも痛くなかった。

頬をぶたれたのに

体ごと倒れたのに。



止める先生の手を振り払って そのひとは

叫んだ。

「てめぇわざとだろ!まじふざけんな!涼子に謝れよ!ほら!」


胸ぐらを掴まれ、無理やり私の体を起こし、涼子という人の方に体を向けさせられた。


涼子さんは 私を睨みつけていた。

憎しみが溢れんばかりのその瞳は


もはや人間のものではないと言っていい位だった。


「ブ チ コ ロ ス」


そう言っていたように見えた。


そのあと、先生や他の生徒の手によって、

涼子さんは運ばれて行った。



周りには私を突き刺すような冷たい目線。

囲っているのは私を睨みつけて罵倒する取り巻き。


一番遠くにいたのは 愛弓。

ただ、怯えるその目が一番遠くに見えた。



こんなときこそ、一番近くにいて欲しいのに。。。



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