序章
わたしは闇の中にたっていた。
墨を流したようなどす黒い黒の中に
ただただ呼吸も忘れてたっていた。
わたしがようやく 呼吸をすることを思い出し、ゆっくり息を吸い始めると
誰かの声が聞こえた。
聞き覚えのある声、なつかしいあの人のーー
「澪!澪!目を覚まして!澪!」
その瞬間、ハッと目が覚めた。
見慣れない天井。まっ白な天井にまっ白な
カーテン。目を赤く腫らした彼女が存在感を強くしていた。
「澪!やっと気がついたのね。。もう一週間もあなた目が覚めなかったのよ。。心配したわ、でもよかった 気がついてくれて。。」
あぁ。。思い出した。
わ た し 死 の う と し て た ん だ 。
あぁ、失敗した 私は死ねなかった、、
「澪、体痛くない?大丈夫。。?」
触れられた瞬間激痛が走った。
「いててて!!う、、痛い。。」
「ご、ごめんね!ごめんね!!痛いの痛いの飛んでけっ!」
そういって私の痛みを 少しでも消そうとしてくれてる彼女が とても優しい天使のように見えた。
「大丈夫だよ、、それよりあなたの名前が思い出せない 」
「私は薫、覚えてない?小学校まで一緒だったの」
思い出した、私と隣のクラスだった。。
「あのとき 私にとっての たった一人の友達だったよね。薫、思い出した、全部全部。ごめんね、頭がまだまわらなくて、大切なあなたを忘れてしまっていて。。」
「謝らないでよ、そんなの気にしない。それより澪が生きててよかった。。あなたが死んだら 私。。わたし。。どう生きて行けばいいのよ。。」
さめざめとなく彼女をみて、とても申し訳なくなった。
でも私は死にたかったの
その言葉をぐっと飲み込んで私は黙り込んだ。
私が死のうとした原因は 誤解によるいじめだった。