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高校生活  作者: 黒猫
11/23

公園


「優衣。仮入部どこ行くん?」


 放課後、うちと優衣は学校近くの公園で喋っていた。

 ちなみに仮入部とは、部活動に新入生が練習に参加させてもらう行事のこと。

 期間は一週間で、何個の部活動に参加しても良いらしい。

 もちろん、うちはバドミントン部に行く予定。


「んー、私はバイトしたいから、入らないでおこうかな」


 ブランコで立ちこぎしながら優衣が答える。グングン高くなる。

 うちはその横で座って乗っている。実は、ブランコに乗ってると何故か酔う体質やねん。

 小さい頃は乗れててんけどなぁ。


「そっかぁ。バイトもしたいよなぁ」


 確かに部活をせずに、バイトでお小遣いを稼ぐっていうのもアリやな。

 っていうか、よく考えたら、うちが部活したら家事する人おらんくなってまうやん。

 あーあ。部活は無理かなぁ。


「どーしたの?」


 大きなため息をつくと、優衣が心配そうな顔でこっちを見ている。

 漕ぐのを止めた優衣のブランコは、だんだん揺れが小さくなっていく。


「ううん。何でもない」


 ニッと出来るだけ明るい笑顔を返して、ダイジョーブと言ってみせる。

 しょうがない。そうやって諦めやなアカン事って、これからいっぱい出てくるやろ。


「そんな事よりさ、校外学習の場所どうする?」


 そう聞いて、うちはブランコを下りて次はシーソーに乗る。

 優衣も黙ってシーソーに来てくれた。シーソーとか乗るんメッチャ久しぶり。


「うーん。やっぱり定番だとBBQとか?」


 なるほど。バーベキューは定番なんか。皆で食べれるし、良いやん。

 となると、やっぱり川かなぁ。


「バーベキュー出来る場所、知ってるよ。そこならアスレチックもあるし。良いんじゃない?」


 おぉ。それはかなりナイスアイデアや!

 バーベキュー食べてから、自由行動でアスレチック。完璧やん。

 第一候補として入れとこ。


「よーし、じゃあ候補決まったし、マクドにでも寄る?」


 ルンルンの気持ちでうちは聞いてんけど、優衣は用事があるからって帰ってしもた。

 まぁ、いつでも暇ってわけじゃないしな。

 バイバイして、うちは無駄に遠回りして家路を歩く。

 帰っても特にすることないし。あっ、そう言えばバイト探さんな。


「こんなとこに本屋あったんや」


 知らんかった、と思いながら駅の近くの本屋に立ち寄った。

 読書はうちの唯一の趣味。本を読んでる間だけは、その世界に浸れるから。

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