あなたは運命の人?
運命は唐突に訪れるものだ―――
「今日は転校生が来ている。さあ、入ってくれ」
担任が教室の扉の引き戸を開ける。
肩に髪がかからないくらいの黒髪の男の子が入って来る。
肌が色白で身長は170センチくらいのすらっとした美少年だった。
綺麗な人―――
美少年が黒板の前で挨拶をしてきた。
「初めまして。野上 空です」
空くんって言うんだ。
「岡崎の隣が空いてるから野上はあいてる奥の窓側の席に座って」
こうして私の隣の席は野上君の席になった。
朝の会が終わり、野上君が話しかけてきた。
「ねえ、学校の場所よく知らないから教えてくれない?」
「もちろん、じゃあ1時間目の国語が終わったら次が理科だから実験室まで一緒に行こうか」
「ありがとう。助かるよ」
国語の時間中はなぜか野上君のことばかりが頭に浮かんできた。
チャイムが鳴り私は移動教室に野上君を誘いに行った。
「野上君、行こうか」
野上君は席を立ち一緒に廊下を歩いた。
なぜか野上君の視線を感じた。
隣を見ると野上君は前を向いている。
気のせいか。
実験室に着き授業を受けた。野上君とは違う班だった。
授業が終わりお昼休みになった。
みんな一斉に教室に戻っていく。
お弁当を取り出し机に置いてふと隣を見た。
お弁当の用意もなく、ご飯を買いに行く素振りもない野上君がいた。
「あ、ご飯もってきてないんだ。食堂に行く?」
「ううん、お構いなく」
野上君は遠慮がちなのか何故か断ってくる。
うーん。ここで私のお弁当を分けてあげるのも恥ずかしいし。
「野上君、屋上行こうよ、ね?」
「えっ」
私は強引に野上君を屋上に連れて行った。
野上君と一緒に屋上に座り込む。
私はお弁当を広げる。
「野上君、私のお弁当のおかず何かあげるよ」
「えっいいよ」
「なんで?」
「だって僕、ご飯食べなくてもいい身体なんだもん」
野上君が何かを言っている。
「えっどういうこと?」
「岡崎さんには嘘つけないから言うけど僕違う星から来たんだ。野上空って名前は上の空からから来たってこと」
「えっ!そんな、改めてこんな僕でも友達になってくれるかな?」
「ええええええ」
後ずさりをする岡崎。そう言われてみれば顔立ちもいいし、肌も人間離れしているくらい青白い。




