表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
99/226

第19話 里の泉 8/9

 静かな夕暮れの泉にたどり着いた。

 丘から湧き出た水が、眺めのよい場所に溜まったものだった。

 学校のグランドくらいの広さ。


 多くの病んだ者たちが水辺に腰掛け、泉の水でぬらした布を傷に当てていた。

 ほとんどの者は全身の肌に炎症が広がり、健康な肌は探しても見つからない状態だった。


 まぶたさえも外皮がはげ、血とも汁とも涙ともつかない液体がにじみ続けている。

 炎症が骨を冒し、手の指がなくなっている者もいる。


 女王ユリはそんな人たちの一人一人に優しい言葉をかけ、炎症を起こしている肌に手を触れて、目をつぶり、呪文を唱えた。


 見た目の症状は激烈な人が多かったが、女王に触れられた人々の表情は、みな、和やかだった。

 やっとここにたどり着き、泉の水と女王ユリの心に触れて、安らぎを得ていた。


「もしよかったら……」


 一通り言葉をかけ終えた女王ユリは、タクヤたちに微笑んで言った。


「泉につかってみてはどうかしら」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ