第17話 愛と混乱 3/5
タクヤは、ユリにあやまった。
「ごめん。全部、僕のせい」
「こちらこそごめん」
タクヤはうつむいたままでいたい気分だったが、涙と鼻水があふれてしまう。
天井を見上げて、のどの奥に流し込むようにする。
「なんだか、二人の前で、ほっとしたんだ。それだけだよ。だから、つい、自分の気持ちをしゃべっちゃった」
「それは、いいことだと思うよ。私だって、うれしい。ミルさんも、それはわかってるし、同じだと思う」
「じゃあ、なんで……」
「あの人が黙っていられなかったこと?」
「そう」
「わからない?」
「サッパリだよ、悪いけど」
ユリは首を傾げて、彼を見つめた。
「あの人はね、ミルシードさんは、君を愛してるんだよ」
「はあ?」
「君は、あの人がただの遊びで、楽しいから好きなふりをしている、って思っていたでしょ?」
「まあ、ノリというか、いきおいというか」
「本当は、ちがうの。だから、君の優しさも、私のふがいなさも、許せないの」
「ユリ……」
「ねえ、今はいろいろあるけど、いつか、すべて終わったら、みんなでまた、旅、しよう。そのときにどういう関係になっているかわからないけど、どういう関係だったとしても、列車に乗って、お風呂入って、語りあおう。ね?」
「もちろん、そうしたいよ」
「君が望むなら、絶対だよ。君は、この国の王子なんだから」
「でも……」
「なに?」
タクヤは、ずっと謎に思っていたことを、この機会に質問してしまうのは、ありと考えた。
「ユリは、死ぬの?」




