74/226
第15話 祈り 2/3
ユリとミルシードが服を着て外に出たときには、もうタクヤは車に乗せられていた。
「どうしたんですか?」
「痙攣して倒れた。最初は湯の中で足をさすっていただけだたんだが、だんだんつらそうな顔になって、いきなり」
「早く戻りましょう」
全員乗ると、ゼンはすぐさま車を発進させた。
急ぎつつも、ゆれが大きくならないように気をつかって。
ポル爺が助手席から言った。
「あんたらがこんな大問題かかえとるとは知らんかったぞ」
「村の病気の方々と、同じですよね」
「助かるんかい? 言っとくが、ワシの娘は、三人とも、この病で死んだんだぞ」
車内の空気が凍る。
「大丈夫」とユリは断じた。「彼は一国の王子、そして専属の祈り師もここにいます」
厳しい顔をして唇をかむユリ。
そのユリの肩をミルシードが固く抱きしめた。
「ユリ、頼むわよ」




