第21話 空爆 1/7
地下水路の中の開けた洞窟に、龍人族たちは避難した。
飛龍は龍人たちが操り、砂漠の方へ飛び立った。
まもなく長距離ミサイルによる空爆が始まった。
洞窟にいても聞こえてくる飛来音。
その空気を切り裂く音の直後に、悪魔のような音響が襲い、山がゆれ、水が騒ぐ。
数発の着弾ののち、途切れのない轟音に変わった。
地上のすべてが破壊される暴力。
病の進んだ龍人たちは、体調を崩し、倒れ込んで嘔吐した。
すぐに女王が祈りの手当を始めたが、轟音の中では効果は十全ではなかった。
ユリも気丈に手伝った。
二人の祈り師の必死の対応が続く。
タクヤは、この場に居あわせたことを、どう受けとったらいいのか、理解できずにいた。
爆撃をしたものが、爆撃をやり返されるのは、しかたがないという理屈もないではなかった。
しかし戦いの現場に、理屈なんて存在しうるだろうか。
抗えない悲惨があるだけではないのか。
今回の爆撃は、予告があり、人や飛龍は退避することができた。
しかし、退避できない命は、そこにまだたくさんあった。
タクヤは、怒りを感じた。
しかしそれは、今まで経験があるような単なる感情ではなく、もっと深く本質的で、自分の生涯のすべてを捧げる覚悟に近いような、絶対的な何かかだった。
「自分が王になったら、必ず変えてやる」
最初は、それは小声だったが、爆撃が続く中、彼は両手を握りしめて絶叫した。
「ざけんなおまえら。ゆるさない。絶対に許さない」




