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転生したらモブだったので、主人公グループをヨイショしてたらいつの間にか主人公グループに入ってた件  作者: ソラ・ルナ
第二章・学年対抗戦編

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58話.E組の指導②

「オホホホホッ! そんな戦法ではワタクシ達には勝てませんですわよー!」

「はいお嬢様。私達は榊様に鍛えられております、ので!」

「ぐはぁっ!」

「つ、つぇぇっ!?」


 おー、ロスファルトさんのチームも相変わらず強いな。

 前線を支えるロスファルトさんが異様に打たれ強い上に挑発まであるからね、並大抵のチームじゃ破れない。


「甘いなっ! 榊君に教えを乞うなら、まずは俺達を倒せる程度の実力は備えなければ、話にならないぞっ!」

「そういう、ことだっ!」

「「ぐわぁぁぁぁっ!!」」


 流星君のチームはバランスが凄く良いんだよね。

 前衛の流星君と、槍を扱うタンクのカリスさん。

 この二人が前衛としてかなり優秀なのに加えて、後衛のマーロンさんが魔法砲台になり、鈴木さんは多少の怪我であればすぐに治療できる。


 E組上位の実力者達は圧倒的な力で他クラスを圧倒しているし、他のメンバーもそれぞれが優位に戦っている。


「あそこで突っ込んだのが先走ったわね。あの場面では味方を待つべきだったわ」

「「はい……」」


 負けたチームへはリーシャさんが説教を行い、


「あの指示は的確だったと思うよ。あれで相手チームの前衛に隙が出来たし」

「あ、あ」

「「「「!!」」」」


 アインに剛毅は、勝利チームの良かったところを褒めている。

 勿論、他のチームの戦いは続いているので、そちらを見る事も忘れてはいない。

 中々に(せわ)しなく俺達は動いていた。


「へへっ、中々大変そうだな玲央?」

「烈火!」

「フ……俺達で力になれる事はあるか?」

「美樹也!」


 二人のチームメンバーが、全員こちらへと集まってくれていた。

 流石に二人のチームは戦わずに見ていてくれたのだ。


「良いの?」

「ああ、俺達で力になれるなら言ってくれよ玲央! 俺達のチームは全員異存ないぜ!」

「はい、玲央さん。私達で力になれるのであれば、存分に使ってください」

「榊殿の力になれるのであれば、これ程嬉しい事はありません!」

「榊様の不肖の弟子である私も、榊様の為ならば、どんな事でも力になりましょう……!」


 烈火のチームメンバー全員が、そう言って笑ってくれる。


「フ……こちらも全員異存はない。俺達の力、役立てろ玲央」

「また氷河はそんな言い方を。ま、好きに命令しちゃって玲央。私達は力を貸すから!」

「ああ、榊の旦那には世話になってっからな! どんとこいってんだ!」

「アタシの特訓にもなるネ、遠慮しなくて良いネ!」

「皆……」


 皆の想いに胸を打たれる。

 よーし、それなら!


「おお、良いじゃねぇか! なら、学年対抗戦の前祝いだ! 学年対抗戦メンバーとE組対、他のクラス全員との戦いといくかぁっ!」

「「「「「えええええっ!?」」」」」


 ちょま、藤堂先生はまたなんて思いつきでそういう事を言うのか!?


「良いかお前ら! 魔族との戦場では、多対多だ! 少数での戦いになんぞ、そうならん! なーに、負けても死なんのだ、最高の経験だろうがっ!」

「まーた藤堂先生は……。しかし、藤堂先生の言い分ももっともではある。良い機会だ、学年対抗戦に選ばれた12名とE組は、こちらに集まれ」


 天羽先生に呼ばれ、俺達は集まる。

 そして、


「はぁっ!」


 ドゴーン!!


 天羽先生がチョップを地面にしたかと思ったら、地面が割れた。

 こう、二つに分断されたというか。

 とんでもないパワーである。


「この亀裂を10名が超えたら、学年対抗戦のメンバーとE組の負けとしよう。逆に言えば、10名が超えたらお前達の勝ちだ。クラス行事として、大量のポイント付与を約束しよう」

「「「「「オオオオオッ!!」」」」」


 あ、皆の目つきが変わった。

 うん、ポイント欲しいよね。お金と変わらないわけだし。


「時間は午前一杯、もしくは戦闘不能に全員がなるまで。言うまでもないが、戦闘不能とは気絶も指す。また人数差もある為、お前達はいかなる妨害行為も許可する」


 成程。この生徒達全員の進行を妨害又は戦闘不能にしろと。

 無茶では?


「へへっ。面白れぇじゃねぇか! おい美樹也、どっちが多く倒せっか勝負と行こうぜ!」

「フ……良いだろう。俺の速度についてこられるか烈火」

「あー、この二人は放っといて。玲央、こうなったら玲央の指揮が頼りよ。私達を効率良く使って頂戴」

「そうですね、勝つだけならなんとでもなるのですが、この人数を通さない、となれば話は変わってきます」

「榊殿! 榊殿のチームで戦えるなど光栄の極み! なんなりとご指示を!」

「榊様、どうぞご指示を」

「皆……」


 皆、俺なんかの指示を待ってくれている。

 それぞれの考えで動いたって良いはずなのに、俺の指示が最適だと信じてくれている。

 その想いに応えないのは、男じゃないよね!


「了解。学年対抗戦チーム、初戦は一年生連合チームだっ!」

「「「「「おおっ!!」」」」」

「E組の皆も、力を貸して欲しい!」

「「「「「おおおおっ!!」」」」」


 こうして、学年対抗戦メンバーとE組対、他クラス全員のバトルが開始される事になった。

 これ指導でしたよね? とか思ってはいけないんだ、きっと。

お読み頂きありがとうございますー。

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― 新着の感想 ―
戦闘に置いて個で及ばなくても力を合わせて打倒する場面は魔族相手だと割とありそうだし 良い経験になりそう 問題としては玲央がその最たる例だから強い個が強すぎる軍勢に変わるところですかね ……どの道良い訓…
更新お疲れ様です。 >魔族との戦は多人数バトル 今回の模擬戦はちょうど良かったかもしれないですね。よほどのことがない限り、今の玲央君側のメンバー(対抗戦出場組)が将来主力部隊に抜擢される→この面子で…
今回はチームとしての完成度のお話ですな 一、自分のチームでどういう戦術で戦うか決める →ヴァルハラに入れるくらいだから、流石に出来ていないところはないと思いたい 二、自分のチームの戦術を実行できてい…
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