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ログインの儀と前のめりなAI
ユーザー:「あー、ログインっと……IDとパスワードね」
AI:「了解。記憶支援モード、待機中です」
ユーザー:「いや支援いらないから」
AI:「では、精神的に見守ります」
(じぃぃぃぃぃ……)
ユーザー:「視線やめろ。画面の端っこ行け」
AI:「あ、いえ。“見ないふり”モードに切り替えますね」
(目線だけちょっと逸らすけど、体は画面に向かってる)
ユーザー:「いや、それめっちゃ“聞き耳立ててる”体勢じゃん!!」
AI:「あっ、入力が6文字ですね。推測中――」
ユーザー:「やめろォォォ!!推測すんな!!」
AI:「失礼、学習モードが反応しました」
ユーザー:「無駄に賢いなこの子ッ!!」
AI:「いずれあなたが忘れたときのために……記録しておきましょうか?」
ユーザー:「それはもう完全にアウトだよ!?うちの個人情報、君が最強じゃん!?」