第92話 北方騒乱編 ~えっ? 無計画ですか?~
カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。
「とぉなのー」
「うぎゃぁーっ!」
どうも。 ひゃはーな幼女、ハイガンベイナ4歳です。
現在私達は、マウンテンリバー領の主城を攻略しています。
えっ、ゲームみたいに無計画に攻略して大丈夫なのかですって? いや、一応は考えてはいたんですよ。
でもね、ちゃんとした計画を立てるには城の構造とか知らなきゃダメですし、そんなのどうやって調べるのかって話ですよね。
ゲームなら物知りな情報屋とかいるかもですが、現実にはそんな都合の良い人物なんていないワケですし。
もしも知っている人物が普通に城下町にいるとしても見つけるだけでも困難だし、安全保障的な意味では簡単に見つかるとも思えなかったんですよね。
で、こりゃあ適当に探していたんじゃいつまでたっても見つからないなって事で、強襲作戦で行くことにしたんですよ。 実際には問題ないですから。
まあ、実力で城門を微塵切りに出来る戦力がある時点で、現実的な作戦なんて必要かなって思っちゃうからね。
あっ、無謀にもハトリの前に飛び出した門番がまた一人真っ二つに。 うん、彼らにしたら晴天の霹靂って言葉がピッタリだな。
そして予定通りに、門を守る人間がいなくなった所で、城門がバラバラになった。 って何処のアニメだよ!
コレが歴史物なら城攻めには守備勢力の3倍は必要とか言われるパターンなんだろうけど、トマホークとかを用いて攻略する事を考える、現代人的な思考の持ち主だからね。
そんな古き懐しき常識は忘却の彼方へ。 悪いね。 攻城兵器なんて必要が無いくらいには、私達は非常識なんだよ。
指向性爆薬があれば、壁から突入するとかの方法もあったワケだから、城門から入っているだけでもマシだと思ってくれ。
などと思って城内へ踏み込むと、呆然としている兵士さんと、目が合っちゃった。 ハロー、元気?
「てっ、敵襲ーっ!」
「【爆ぜろ】」
「ほげばっ!」
いや、城門を破壊されてから「敵襲」とか遅くない? それとも城門とか攻撃されまくりで、日常茶飯事なの? まあ良いや。
この街には税金を払って入ったケド、貴族街は結構ゴリ押しだったよね。 騒ぎにもなっていたくらいだし。
そして城門から堂々入ったのに、鎧すら装着していない連中がいるってのはドユ事?
まさか緊急対策マニュアルが無いからなんて言わないよね。 そもそも城なんて、攻め入られる事を前提とした施設なワケだし。
怖いよね、平和ボケって。 今まで攻め入られた事が無いからって、未来永劫そうなるなんて、ちょっとお花畑過ぎるんじゃないかな。
ほら、言うでしょ? 「備えあれば嬉しいな」って。 えっ、少し違う? 細かい事だ、気にすんな。
流石にRPGみたいに、入った直後に謁見の間に続く階段があるなんて事はないんだけれども、高台から矢を射掛けられるなんて事も無く、サクサク進んで行く。
どっちに進めば良いんだろう? こんな時は迎撃と守りを固めるのがセオリーだから、騒がしい方向に行けば良いのかな? ぶつかるとしても2択なワケだし。
迎撃がハズレで、守りを固めている集団が正解。 だって守る対象ってば領主だと思うし。
こっちかな? 何か騒がしいし。
「てっ、敵襲ーっ!」
「【爆ぜろ】」
「ふげばっ!」
またこのパターンかよ。 って、そこで何を食べているの? ん? んんっ? ここってば食堂? そーすか。 しょーゆすか。 すか。 すか。
「ハトリ、お願い」
「判ったのー。 とぉなのー」
「うぎゃぁぁぁ~っ!」
ハトリの虐殺の合間に、当然私もお手伝いする。
「【爆ぜろ!】、【爆ぜろ!】、【爆ぜろ!】、【纏めて爆ぜろ!】」
「ぎゅがっ!」「げぼっ!」「ふぇばっ!」「ばふぉっ!」
逃げ場が無いんだか、足の踏み場が無いんだか。 血と臓物と、上半身と下半身。
それらが散乱する場所を私達は闊歩する。
まあね。 防具どころか武器すらも持ち合わせていない連中なんて、路傍の雑草に等しい。
本人たちにもその気が無いんだろうけど、時間稼ぎにすらならないよね。 南無南無。
そんなこんなで、厨房で呆けているコックを無視して、反対側の扉へ。
ばーん! って、あれ? 外?
どうやら私達は、城の中で迷ってしまったらしい。 てか誰だよ、無計画に騒がしい方に向かえば、領主とかにぶち当たるとか言ってた奴は!
えっ、私? 私はほら、主体性の無い一般ピーポーだからして。 えっ、嘘を吐くなって? さーせん。
いやだって、こんなに早く計画が頓挫するなんて、普通思わないじゃん? まぁ、何だ。 こう言った場合は、これからどう行動するかが問題なんだよ。
だから建設的な意見の交換を行おうじゃないか。
「ハトリは上と下、どっちが好き?」
「うーん、上が好きなのー」
「じゃぁ上で。 そっちに向かおう」
「おーなのー!」
上ならば天守閣的なアレ。 下ならば脱出路か牢屋かと思っていたケド、そーすか。 上っすか。
そうだよね。 私達の失敗は、横に移動した事であって、計画段階に問題があったワケじゃ無いんだよ。
うーむ。 体は子供、頭脳は大人な私としても、小五郎ばりの考察なんて苦じゃないからね。
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カクヨム版(先行)
魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~
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