表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
89/300

第89話 北方騒乱編 ~えっ? 北方遠征ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「北方へ遠征する!」

「遠征するのー」

「お嬢様方、イキナリ何事ですかな?」


 ウォルター相手に、無い胸を逸らしている幼女、ハイガンベイナ4歳です。


 をぃ、つつましやかな胸を見て笑った奴はどいつだ? ケツ毛をむしってやるから此方に来い。


「ついては、オイルサーディンのサンドイッチを要求する!」

「要求するのー」

「はぁ、どうしてサンドイッチと遠征が関係するのですかな?」


 判らん奴だな。 お弁当に決まっているじゃないか。


「ついでにデザートも要求する!」

「要求するのー」

「料理長にブン投げても宜しゅう御座いますかな?」


 何故か疲れた表情のウォルターに案内されて厨房へ。 良いじゃん別に。 遠征だろうが遠足だろうが、お弁当は無駄にはならないぞ。


「で、お嬢様方の弁当を作れば宜しいんで?」

「スマンが頼めるか? 料理長」


 えっ、林檎の人は料理長だったの。 何だか有難い気がするから、拝んでおこう。 南無南無なむなむ


「えっ、拝まれる程にお弁当が欲しかったんですか? それじゃぁ気合を入れやすね」


 拝んでみるもんだね。 こんな事でお弁当のグレードが上がるんなら。


「それでピクニックみたいなモノと考えても宜しいんで?」

「よきに計らえー」

「計らえーなのー」


 あっ、何だか疲れた顔をされた。 なんで?


「どちらの方へお出掛けに?」

「北の方なのだ」

「北の方なのー」

「それなら少し、濃い目の味にしやしょうかね」


 おおぅ、出掛ける方角によって、内容が変わるのか。 否応いやおうにも期待値が上がるね。


「出来やしたら使えをやりやすから、お部屋でお待ち下せぇ」

「うむ、判った」

「判ったのー」


 ふふふっ、プロの作ったお弁当か。 思わず北方を更地に変えたくなってしまいそうだよ。


 アレ? 邪魔だからさっさと部屋に帰れ? さーせん。


 何故だろうな。 私は横暴な領主であって畏怖いふされる存在だと思っていたんだけど、皆して「仕方が無いな」って顔をされるんだ。


 何と言えば良いのかな。 言葉の後に「飴ちゃん食べる?」って続きそうなカンジって言えば判るかな?


 まあ、嫌われているワケではないみたいなので、それほど気にはしていないんだケド、なんだか釈然しゃくぜんとしない気分なんだ。


 威厳いげんが足りてないのかな? 今度ポージングの練習でもしてみるかな。


 何だかよく判らない内に部屋に連行されて、ハトリと2人で暇を潰す事に。


「騒々しい、静にせよ!」

「ママー、なにやってるのー」

「威厳の練習だよ」

「ハトリもやるのー。 騒々しいのー、静にするのー!」


 ふむ。 ハトリは何をやっても可愛いな。 流石にハトリの外見では、威厳よりも可愛さが勝ってしまうのは致し方無い所か。


 まあ、私みたいな大人なレディーには無縁の話だが。


「せよ? せよ。 せよぉ」

「なの? なの。 なのー」


 二人してポージングの研究をしていると、お弁当箱が到着した。 結構な時間、熱中していたみたいだ。


 えっ? お供はどうするのかだって? いらないよ。 足手纏あしでまといにしかならないし。


 そんな事より、中身チェックだぁ! やるよね、普通。 えっ、やらないの? 到着してからのお楽しみ?


 ふっ、私達は不良だからな。 答えがあればカンニングするのは常識なのだぁ。


 てな事で、ご開帳。 おおぅ、凄い、凄いぞコレは!


「ハトリ、こういったお弁当はな、頑張った後に食べるのが美味しいんだ」

「頑張る?」

「そう、頑張るだ。 頑張って敵を殲滅せんめつした後に食べるのが美味しいのだ」

「頑張って敵を倒すのー」


 そして、テンション爆上がりになった私達は、そのまま北へと進軍した。


 途中で生き残りの盗賊なんかにも遭遇したが…。


「命が惜しければ、」

「とぉーなのー」

「【まとめて爆ぜろ】!」


 と、この様に無人の荒野を行くが如く歩を進める。


「ここから先は、マウンテンリバー領だ。 誰であろうと、許可無く通ることは許され無い」

「とぉーなのー」

「【纏めて爆ぜろ】!」


 マウンテンリバー領の領都へは後少し。


 ふっ、ふっ、ふっ。 お弁当を美味しく頂くために、食前の運動になって貰うよ。



少しでも気に入られた場合は、ブックマーク、評価、「いいね」をよろしくお願いいたします。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ