表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
88/300

第88話 北方騒乱編 ~えっ? 夕食ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「前菜で御座います」

「わーい。 夕食だぁ!」

「わーいなのー!」

「はしたないですよ、お嬢様方」


 夕食に歓喜する幼女、ハイガンベイナ4歳です。


 おおぅ、カブにオリーブオイルとワインビネガーのドレッシングか。 なかなか美味だ。


 カブなんて漬物以外ではあまり食べたことが無いから新鮮な印象を受けるな。 シャリシャリ。


 口の中がさっぱりとして、胃が食事の準備を始める感じが、否応にも期待を引き上げる。


「オードブルで御座います」

「ひゃっふぉーぅ。 オイルサーディンだぁ。 お魚、お魚♪」

「お魚なのー。 はむはむ」


 魚なんて久しぶりだし、オイルサーディンはもっと久しぶりだ。


 確かにサンドイッチやクラッカーで挟むのも悪くはないが、個人的には白米の上に乗っけて、醤油を数滴滴らす食べ方が最高だった。


 安っぽいヤツはシーチキンみたいな味だが、美味しいヤツはホントに美味いからね。 今回のは生の玉ねぎっぽい何かと和えたシンプルな物だが、ニンニクの香りがするパターンとか一味唐辛子とかのパージョンとかも食べたいな。


 あれにはブランドとかあって、缶詰や瓶詰、燻製とか、選ぶだけでも楽しかったもんな。 そう言えば国産でもブランドがあったっけ。


「メインディッシュでございます」

「おおぅ、コレは牛なのか? 異世界初の牛キターっ!」

「牛って知らないけど、美味しそうなのー」


 牛と言えば、中世でもトラクター代わりに使っていたらしいし、それに牛の魔物とかいても不思議じゃないんだよな。 見た事無いケド。


 ワインで煮込んであるんだろうけど、ホロホロとくずれる食感が楽しいし、こういった牛料理が出てくると、一気にヨーロッパ感が増して嬉しくなる。


 そう言えば、ヨーロッパにありがちな煮込み料理とか、シチューとかって、まだ味わい尽くしていない気がする。


 多分、仕入れの関係なんだろうケド、一匹丸ごと仕入れているのか、豚だかオークだか続いて、ちょっと飽きていたんだよね。


 まあほら、舌を甘やかされた元日本人としてはねぇ、色々食べたいなんて、思ってしまうワケなんですよ。


「デザートで御座います」

「やったぁ、パンケーキだぁ!」

「パンケーキなのー」


 最後に炭水化物とか、色々なコース料理に喧嘩を売っている気がしなくもないが、脂質と、タンパク質、食物繊維だけじゃぁ、腹持ちが悪いからね。


 それに今日は討伐のお祝いとしてコース料理らしいので、普段はパンと焼いた肉の組み合わせが殆どだから、少し嬉しかったりするんだよ。


 はむはむ。 パンケーキ甘い。


 パンケーキに掛かっているのは、バターとハチミツかな。 こりゃ殆どホットケーキだね。


 まあ、美味しいから良いケド。


 ぷはーっ、食った食った。 余は満足じゃ。


 さーて、後はお風呂に入って寝るだけかなって、アレ? 何か忘れている気がする。


 えーと、食事をする前は、何をしていたんだっけ?


 確か、お腹が空いて厨房に突撃して迎撃されたんだっけか? なら今はお腹いっぱいだから、問題ないのでは?


 それに今回は、悪徳商人を懲らしめたお祝いなんだから、蒸し返す事もって…悪徳商人? 武器商人?


 あっ、そう言えば、悪徳商人に協力していたマウンテンリバー領の領主を懲らしめないといけないんだった。


 その為には遠征が必要で、遠征準備としての弁当が必要なんだっけ。


 我ながら、弁当の事を考えていたらお腹が空いて、厨房に突撃して目的を忘れるとか、ちょっとボケ過ぎではなかろうか。


 いや、思考が単純化しているっぽいな。 具体的には幼女と同じくらいに単純化していると言うか何というか。


 ヤバイ。 いや、ヤバイのか? 思考が単純化しすぎて、何がヤバイのか判らない位にヤバイぞ。


 しかも問題意識すら発生せずに、危機感すらも湧かないと言う。


 ふむ、ヤバイ気もするが、ヤバく無い気もする。 てか、大抵の事なら私とハトリなら何とかなる気もするし、そう考えると、ヤバイと感じるのは前世の私の能力値基準で考えればヤバイのであって、現在の私ではヤバく無い気がする。


 まぁ良いかぁ。 何とかなりそうだし。


 大体からして、よくよく考えてみれば、証拠集めの必要性すら無くないか?


 言いがかりだろうが何だろうが、私とハトリで乗り込んで、バーンってやれば全て解決するんじゃないのか?


 我ながらおバカな発想だとは思うのだが、上手くいきそうな気もするんだよね。 単純化、素晴らしいじゃないか。


 よし、もう面倒だから明日にでもピューンと飛んで行って、バーンとマウンテンリバー領の領軍を蹴散らしてしまおう。


 横暴? ふふふっ、良いのだよ。 私は横暴な領主なのだから。


 元々からして、敵は殲滅する方針なのだから、既に盗賊化なんて攻撃をされている身としては、遠慮も容赦もする必要性なんて存在しないのだから。


 ふっふっふっ、待っていろよ、マウンテンリバーの領主よ。


 魔王よりも怖い、幼女神の怒りを見せてやろう。


 私にどの位の天災が起こせるのかも興味があるし、フルパワーの魔法とかレールガンとか、ヘルファイヤーなんかにも興味があるからね。


 それに人間形態のハトリの全力にだって興味もあるし、場合によっては更地にする事だって可能だろう。


 はー、はっ、はっ、はっ。 幼女神伝説の始まりだぁーっ!



少しでも気に入られた場合は、ブックマーク、評価、「いいね」をよろしくお願いいたします。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ