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第81話 北方騒乱編 ~えっ? 検問ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「次の者、前へ!」

「領主のハイガンベイナ・イーストウッドだ、入らせて貰うぞ」

「まっ、待て! お前みたいな幼女の領主がいてたまるかっ! 怪しい奴だな、引っ捕らえてやるっ!」


 何故が貴族の証であるイーストウッド家の短剣を見せたのにも関わらず門で拘束されてしまった幼女、ハイガンベイナ4歳です。


 おかしいな。 短剣は本物だし、疑われる要素なんてなんて無いハズなのだが。


 仕方がない、ここはお約束に乗ってやろう。


「カツ丼を3人前頼む。 無論、赤ダシとお新香付きだぞ」

「何だよカツ丼って、ここには壁ドンぐらいしかないぞっ!」

「私はその手の冗談は嫌いだ」

「奇遇だな、俺も冗談は嫌いなんだ! てか、何でそんなに偉そうなんだよっ!」

「ふっ、お前がボウヤで私が領主だからさ」


 ノリが良いんだか悪いんだか判らん奴だな。 苛めちゃうぞ♡


「何ワケの判らない事を言ってやがるんだよっ! いいからサッサと短剣の入手先と本名を言えよっ! こっちはガキのお遊びに付き合ってやれるほど暇じゃぁねえんだよっ!」

「短剣は執事のウォルターから手渡された物だし、ハイガンベイナ・イーストウッド本人だっ! お前こそゴネていると、お婿むこにいけない体にしてやるぞっ!」

「お前みたいな貴族がいてたまるかっ! いいか、貴族ってのは馬車で移動するモノだし、もっとヒラヒラな成金趣味なりきんしゅみの服を着ているモノなんだよっ! 断じてお前みたいな貧乏臭いクソガキが貴族であってたまるかっ!」

「おーし、その喧嘩けんかは高価買い取りじゃぁっ! 裸にひんいて、城門にさらしてやるっ!」


 世の中には「ポイント・オブ・ノーリターン」と呼ばれる、決して越えてはいけないポイントがあると言う。


 例えばソレは、幼女が傭兵をひん剥いて股間に蹴りを入れている場合は、アウトだろうか?


 まあ、神である私にも判らないのだから、この世界の解けない命題の一つになるのだろうか?


 それはさておき…。


「おーらっ、何とか言ってみなっ! げしげし」

「ぐひぃっ、ひっ、もう勘弁して下せぇ」

「どうしようかなぁ。 こう見えて、私は玉蹴りが得意なんだ」

「おぃ、何騒いでやがるっ! ガキを締め上げるのに手間取ってんじゃねぇよっ、って、何じゃぁこりゃぁぁぁぁぁ~っ!」


 そりゃ何事かって思うよね。


 裸にかれて顔面を両手で覆い、丸まっている衛兵と、その股間にトーキックを決め込む幼女。 うん、カオスだ。


「おぃ、大丈夫か、リトルジョン! 何てうらやまケシカラン恰好をしているんだ」

「うぅっ、もうお婿むこに行けない」

「まぁ何だ。 強く生きるんだぞ。 てか幼女、何があったかは知らないが、蹴りを入れるのは、もうそれぐらいにしないか?」

「何だ、お前も混ざりたいのか? うむ。 優しく剥いてやるから、ちこう寄れ」

ちこう寄れじゃねぇよっ! てか何でドヤ顔なんだよっ! 恐ぇよお前っ!」


 てへペロ♡


「他の容疑者の尋問が終わって来てみれば、一体何が起こっているんだ?」

「調教?」

「首を傾げて、恐ろしい事をサラッと言うんじゃないっ!」

「受ける?」

「受けねーよっ!」

「じゃぁ、ハトリが調教してあげるのー」

「って何で、お前たちが付いて来ているんだよっ!」

「暇だったのー」「暇だったしな」


 おおぅ、ハトリとアイリも終わって来たか。 じゃあここは仲良く調教だな。


「ハトリさんや、やってしまいなさい」

「判ったのー」

「おぃ、俺を脱がそうとすんじゃねぇっ! 俺のビッグジョンには妻を喜ばせると言う重要な使命があるんだっ!」

「もーっ、抵抗が鬱陶うっとうしいのー。 こうなったら奥義、薄皮乱舞斬りなのー」

「うぎゃぁぁぁぁ~っ!」

「そんな無防備なプチジョンに、スクリューゴールデンクラッシュキーックぅ!」

「ぎょぇぇぇぇぇ~っ! 俺のゴールデンボールがぁぁぁぁ~っ!」


 ふっ、悪は去った。 だがしかぁし、私は徹底的にやる主義なのだ。


「【我に従え】」

「はい、お言葉のままに」「忠誠を誓います」


 ふむ、完璧だな。 これで私に逆らう者はいなくなったぞ。


「なぁ、ベイナ様。 最初っから命令しておけば、剥く必要なんて無かったんじゃねぇの?」

「あっ」

「あ?」

「アイリよ、人間には無駄と思える事でもやらねばならぬ時があるのだ」


 決して忘れていたワケではないのだ。


 その証拠に、私達は全ての部署を回り支配を徹底させ、隷属れいぞくさせたからな。 それらを剥かなかったのは、単なる時間的な都合だ。


 緩急って大事だよね。


 てな事で、街へ繰り出し領主館へ向かう事に。


「よう、嬢ちゃん達。 お菓子をあげるから、俺達に付いてこないか?」

「お菓子って何ー?」

「そりゃあ、甘くてトロっとした声を漏らしたくなる物だ」

「よく判らないのー」

「ハトリさんや、コイツ等は何かもっているか?」

「単なる雑魚だよー」

「ならこうすべきだな。 【ぜろ】」

「ひでぶっ!」


 うわーっ、汚ねーな。 そうだ、見物人供に掃除させよう。


「おい、お前達。 【綺麗きれいにしておけ】」

「はい、かしこまりました」


 うん、何か治安向上の方法を考えた方が良いかも知れないな。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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