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第77話 幼女神誕生 ~えっ? 水晶ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

 ハトリが列空斬れっくうざんの習得をしていたとき、私も近接戦闘の手段が欲しくなった。


 元々は殴ったり蹴ったり、ついでにマイクロウェーブバーストなどもあるが、基本的には素手の相手専用である。


 武器の使用も考えたのだが、ハトリのような大きな武器は体格的に扱えないので、今までは習得を考えていなかったのだ。


 だがふと思う。 ナイフやメリケンサックなんてどうだろうと。


 何も既存の武器を使用する必要はないのだ。 私には錬金があるし、簡単ではないが作れなくもない。


 では早速作ってみるとしよう。


 まずはメリケンサックだな。 スパイク付きなんてのも良いかも知れない。


 小さい手に合わせて、10センチ四方の鋼鉄の板を2枚作り出す。 そして指の位置に合わせてそろれぞれに穴を開ける。


 指を通してみて親指の付け根に当たる部分を削り、手のひらでシッカリ押せる様に後部を丸く加工する。


 そして極め付きは、拳の延長線上に当たる部分にスパイクを4つ。 うん、シンプルだがキチンとしたメリケンサックだ。


 何だか少し寂しいな。 それに武器を持った相手には不安だ。


 確かに刃物程度に私の魔力鎧まりょくよろいが敗れるとは思えないが、何となくだが刃を受け止める機能が欲しい。


 普通に考えれば十手じってだろうか?


 親指の方から棒を伸ばし、かぎを作る。 うん、警棒的な使い方も出来そうだ。 だがもう一声。


 何だか殺傷能力が低い気がするのだ。 警棒の先端を尖らせて、刺突武器にする。 おおぅ、トレンチナイフだ。


 片面だけでも刃を付けて…、切れるのかコレ?


 確かに相手が人間だけなら何とかなるだろう。 しかしこの世界にはモンスターなどもいるのだ。


 その中には分厚い皮を持ったモノも存在するだろう。


 刃渡りの短さは諦めるしかないが、全く傷が付けられないのは避けたい。


 元々はレールガンが使えない近距離での武器なので、それが無効化されると厳しいモノがあるのだ。


 何か良い方法は無いモノだろうか? 刃物が切れる原理って何だっけ?


 確か応力集中と摩擦だっけか? 要は尖っている事と、分子レベルではギザギザしている事だ。


 そう言えば単分子カッターなんてモノもあったな。 あれは先端が1つの分子で構成されている事で、端的に言えば凄く尖っているって事だ。


 いやいや、流石にそれば無理だ。 それ以外には原理的には刃の小さなのこぎりと同じなのだから、振動させる方法がある。 所謂いわゆる、超音波カッターの原理だな。


 そこでふと思ったんだけど、振動素子としての水晶はどうだろうか? 勿論、水晶は電子的な振動素子として有名であるが、圧電効果による振動であるため、交流を流せば物理的に増幅と伸縮を起こす。


 そして交流とは波の電流であり、遠赤外線などの電磁波を使用している私としては、実はそれほど難しくない。


 つまり、今の能力でもメガHz(ヘルツ)程度の振動であれば発生する事が可能なのだ。


 また入手方法についても当てがある。 砂を利用するのだ。


 砂の中に半透明のガラスの様な粒が混じっているのを見た事があるだろうか? あれが水晶である。


 また、水晶は非常に硬い物質でもあるので、適当な大きさにした水晶を刀身に錬金術で混ぜ込めば、ブレードを超振動出来る気がするのだ。


 当然だが地球の鍛冶では難しいと思われる方法なので、現実には存在しない方法である。 錬金術が利用出来るからこそ思いついた方法なのだ。


 そういやATカットってのがあるだんっけか? 35°15’で安定するとか。 難いな。


 何とか水晶をカットし、刀身の刃に近い部分にジャラジャラと混ぜ込んでみる。 適当だ。


 単純に振動すれば良いだけなので、細かな事は気にしない。


 そして電磁波は金属にぶつかると電磁誘導を起こすので、当然の結果として、交流が発生しているハズである。


 うん、試し斬りが必要だな。 どの程度の周波数で振動しているのかは知らないが、高過ぎる周波数では、持ってみても判らないし。


 推測だが、超音波カッターなどよりははるかに高い周波数で振動していると思われる。


 高い周波数を伝えるには硬い金属が有利であり、はがねがどの程度伝えられるかは知らないが、超音波カッターなら鋼でもOKだった気がするので、ここでも期待したい部分だ。


 何か良い物はないかな? おっ、アイリ発見。


「何物騒(ぶっそう)な視線を送ってきやがってんだよっ!」

「ちっ、運の良い奴め」

「刃物を持って、危ない目をしている奴なら誰でも警戒するだろっ!」


 半分冗談だったのだが、動物的な勘で避けられてしまった。 さて、最初は木の枝でも切ってみるかな。


 近場の木に近寄って、枝に向かって刃を振り下ろす。 おおぅ、スパッといったな。 次は木の幹だ。


 うりゃっ! 流石に刃渡りが短いから切断は出来ないけど、簡単に切り込みが入る感覚だ。


「いけるぞ、いけるぞぉぉぉぉ~っ!」

「キチガイに刃物って知ってるか?」

「よし、次はお前だ」

「冗談だよ、冗談。 やだなぁ、本気にしちゃってぇ」


「ムカつくから切って良い?」

「すみませんでしたぁ! 調子に乗っておりましたぁ!」


 次はあの石に挑戦だな。


 うりゃっ! ちぇっ、流石に無理か。


 いや、この世界には魔力があり、無限の可能性があるハズだ。 刃を魔力でコーティングして、良く切れるイメージで、うりゃっ!


「おしゃぁぁぁぁ~っ!」


 えっ、振動剣の意味がないって? ソレはソレ、コレはコレだよ!



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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