第67話 幼女神誕生 ~えっ? 聖職者ですか?~
カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。
「お嬢様、教会の方がお見えです」
「要件は?」
「何でも、内々に話したい事があるとか」
「会いましょう。 応接室に通しておいて下さい」
「畏まりました」
朝一に聖教会の聖職者が訪れて来た様だ。 何の用だろう。 アレかな、聖女を逃したとか。
先にウォルターを向かわせて、暫くしてから私も応接室に出向く。
貴族って本当に面倒だよね。 順番とか先触れとか、色々と守らないといけない仕来りがあるんだとか。
私の場合は、知識が殆ど無かったから、ウォルターにだいぶシゴかれたけどな。 てか容赦無さ過ぎだろ。 4歳児だぞ、手加減しろよ!
どうも私を、実年齢以上の何かと思っているらしく、マナーとか歴史とか色々と詰め込まれてしまった。 ほんと、高スペックの肉体で良かったよ。
尤も、肉体年齢自体は4歳児である事に代わりはないので筋力自体は歳相応なのだが、持久力と記憶力、思考能力は黒竜並なので、何とかなってしまったんだよね。
いや、筋力自体も身体強化を行えば、人間程度なら挽き肉に出きるので、チートと言われたら言い訳出来ないか。
まあ、アカシック先生のバックアップもあるんだから、交渉事でも負ける気はしないけど。
ただし辛い事も無いワケじゃあない。 例えば、目下の敵であるドアノブの位置が高すぎるとか。
ドアノブのクセに生意気な。 もっと開け易くならないもんかな。
てか、お供のヘルがいないんだぞ。 メイドくらい寄越しやがれってんだ、ウォルターめ。
「うんしょっと、開いた」
「お嬢様、はしたないかと」
「お前は4歳児に何を期待しているんだ? 部屋の行き来も楽じゃないんだぞ」
「おや、ヘル様は?」
「私の所用で、暫くは戻らん」
「では、抱っこ役のメイドでもご用意致しましょう」
「うむ、早急に頼む」
てな事を話していると、馬鹿にした様な視線が突き刺さる。
「で、お客人、今日はどのようなご用件で?」
「お忙しいところ、失礼しています。 実は魔王討伐隊の失踪が確認されました」
ああ、その事か。
「なぜそのような結論に?」
「早馬で連絡を取り合っていたのですが、1週間程前から途切れていましてな。 確認作業を行っていたのですよ」
「それで?」
「中継基地がもぬけの殻になっていたのです」
「行き先は?」
「不明です。 先日、損傷した魔王討伐隊の鎧が持ち込まれた事からも、生存は絶望的かと」
「捕虜になっている可能性は?」
「金品でのやり取りが行える相手でもありませんし、可能性は低いかと」
「ふむ」
こっちの世界でも、指揮官クラスなら身代金が取れるのか。 まあ、雑兵には厳しい世界だよな。
有力者の血縁者なら身代金交換の可能性はあるんだろうけど、一般兵じゃあ誰が金を出すんだって話だし、普通は死ぬか奴隷かの2択だろうしね。
「指揮官クラスが死んでいると思われる根拠は? 何処かに落ち延びた可能性は?」
「中継基地や森の中で夥しい血の跡が発見されましたので」
「そうか」
何れはバレる話だったとは言え、思いの外早かったな。
「対応策は?」
「本日は、その事についてお話しようかと」
だよねー。 傭兵とかはどうでも良いんだろうけど、騎士爵を持っている人間とか、面倒そうだもんね。
それに聖騎士とか司祭とか、死にましたじゃぁ済みそうにないし。
アレかな? 神の敵には、死の鉄槌を的な。
「教会の希望は?」
「今回はご神託から始まった事ですし、第2次魔王討伐隊を組織致したく」
ですよねー。 何処に討伐に行くつもりなのかは知らないケド。
私の希望としては、魔の森に突貫して、魔女様の怒りでも買ってもらいたい。 綺麗サッパリ皆殺しにしてもらえると思うから。
「予算はどうするんだ? 我が領はこれ以上の援助は行えないぞ」
「やはり厳しいですか。 であれば、食料支援だけでも行って貰えませんかな?」
おい、税が物納だって知ってて言ってやがるのか? それともガキンチョなら騙せるとでも思ったか?
やっぱり聖教会ってクズの集まりだ。 ハトリに皆殺しを頼まないといけないな。
「お断りする。 神託を軽んじるつもりは無いが、領地運営に勝るモノとも思えない」
「魔王討伐は、教会の威信を掛けた目標です。 それに協力したとなれば、成功報酬として援助以上の金塊をお渡し致しますが?」
をぉぉぉぉ~い、その金塊って魔王が持っているとか言われているアレだよな。 その全てを持っているんだが?
てかヤッパリ金塊目的だったのかよ! これだから宗教家なんて信用出来ないんだ!
「援助は出来ない。 お引き取り下さい」
「後悔しますぞ! お前では話しにならん。 前領主を出したまえ!」
「ウォルター、お客様のお帰りだ」
「畏まりました、お嬢様」
ブヒブヒと五月蝿い豚共を叩き出すウォルターを尻目に、こっそりと念話でハトリを呼び出す。
『ハトリ、いるか?』
『いるよー、何か用なのー?』
『教会連中を追跡してくれ』
『すでに糸をくっ付けてあるよー』
『そうか。 ならば連中がアジトに到着した後で…皆殺しにしろ』
『ママー、了解だよー』
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カクヨム版(先行)
魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~
https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704
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