第62話 幼女策謀 ~えっ? 教会ですか?~
カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。
「で、私の将来はどうなるのだ?」
「永遠の4歳幼女ですぅ。 てへ☆」
「うぎゃぁぁぁ~っ! 私のないすばでーを返せ~っ!」
「所詮は、あり得ない未来だったのですぅ」
げしげしげし。
皆様どうも、ハイガンベイナ、永遠の4歳児です。 しくしく。
私の計画では、お色気ムンムン砲のモンローノイマン効果で、イケメンの胸を撃ち抜く予定だったのですが、死神の妨害工作によって、儚く砕け散った今日この頃。
えっ、ゴブリンやオークの胸でも貫いていろって? お前には貫かれる肉奴隷がお似合いだって?
よっしゃぁ、そのケンカは高価買い取りじゃぁ! 挽き肉にすんぞゴラァァァァっ!
「漫才はお済みですかな? それだけ元気がある様でしたら、コチラの仕事もお願い致します」
「ウォルター、お前はどうして平常運転なの?」
「仕事が山積みで御座いますれば」
「あのー、今はそっとしておてくれないかな?」
「今夜の睡眠時間は半時でよろしいですかな?」
「成長期の子供舐めんなぁ~っ! 睡眠は、幼児の必須項目だぁ~っ!」
「ベイナ様、あまり我侭を申されますと、立派な大人にはなれませんぞ」
「そうですぅ、ベイナ様には成長期なんて決して訪れないですぅ」
「うが~っ! ヘルが言うなぁぁぁ~っ!」
なんだよ、皆して。 私は幼女なんだぞ、労れよ。
「で、仕事とは」
「教会からの申し入れで、急遽会談を持ちたいとか」
「教会だとぉ」
教会ってアレだよな。 私の事を魔王呼ばわりして、討伐隊を送り込んだ張本人とか。
コレは騙し討ちのチャンスなのでは? 誘い出して皆殺し的な。
「よし、会おう」
「では、そのように致します」
「ふっふっふっ、ウェルカム・トゥ・ザ・ヘル」
「幼女が雰囲気を出しても可愛いだけですぅ」
「うっさいわっ!」
てな問答をしながら待つコト暫し、神父っぽい服装をした男達が数名やって来た。
「で、お前達は何をしに来たのだ?」
「お嬢ちゃん、お家の人はいないのかな?」
「私が領主だ」
「えっ?」
ふん、まぁ判ってはいたけどな。 別に怒る事では無いし。
それよりも私としては、この街から教会関係者を駆逐したいのだが、良い方法はないだろうか?
交戦協定でも成立すれば、後腐れ無く始末出来るだが、高望みのし過ぎか。
その他で考えるなら正当防衛なのだろうが、現状、相手は丸腰だしなぁ。
今はこのまま追い返して、後で教会ごと焼き討ちにでもするのが正解だろうか?
「要件をさっさと言え」
「えっ、はぁ。 まぁ、何と言いますか、とある信徒が血塗れの聖騎士団の甲冑を持ち込みましてな。 対応を協議しようかと」
「血塗れの甲冑?」
「ええ、何でも聖女を名乗る女が、大量の甲冑を売り込みに来たとか」
「ほぉ、聖女とな」
あのバカは、教会が関係する店にでも持ち込んだのか? 頭が沸いているんじゃないのか?
まあ良い。 死ぬまで拷問でもしてもらおう。
「聖女を名乗っているクセに、現場で司教に任命されたなどどほざいておりましてな。 現在全力で行方を捜索している最中なのです」
「血塗れの甲冑を着ていた人間はどうなったと思う?」
「まあ、普通に考えれば諦める必要があるかも知れませんな」
「では、捕らえた後は、死ぬ一歩手前までは、拷問してでも全てを吐かせるべきではないか?」
「いや、さすがに同じ神の子ですし、本部にでも送ろうかと」
「服を盗んだだけの異教徒ではないのか? 司教には簡単になれないと伺っていたが?」
「ふむ」
司祭になる方法なんて、微塵も知らんケドな。 もし地球と同じなら、異教徒なら皆殺しか奴隷がデフォだろうし、上手くいくのでは?
「確かに我が聖教徒にしては不審な部分を多いですし、検討する必要がありそうですな」
「何か判ったら、教えてくれ」
「了解ですぞ。 異端審問の結果も踏まえて、然る後に使いを差し向けましょうぞ」
「うむ、よろしく頼む」
よっしゃぁぁぁぁっ! これであのバカの最後は、ギロチンか火刑で決まりだな。
当然としてこの世界でも公開処刑は、民衆の最高の娯楽として存在しており、ちゃっかりとガス抜きの意味もある様だ。
民衆の支持があったジャンヌ・ダルクですら火炙りだったワケだし、最高の娯楽になりそうだな。
あのバカ聖女は、さぞかし見苦しく喚き散らすだろうし、民衆からは嫌われるタイプでもありそうなので、石投げのサブイベントまでも開催されそうだ。
そうなった暁には、やはり投げやすい石を大量に用意しておくのが、領主としての優しさではあるまいか?
常日頃、お腹一杯に食べられない不満とか、一人で美味しい思いをしようとした聖女への妬みとか、何かムカっとしたとかの不満を力一杯込めて貰いたい。
まあ何だ、私の治世にも貢献できるワケだし、草葉の陰に行っても満足してもらえる様な気がしないでもない。
えっ、鬼かって? アレでも一応、魔王討伐作戦に参加した教会関係者だぞ。
敵になんて掛ける情けは持ち合わせていないんだよ。
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カクヨム版(先行)
魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~
https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704
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