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第59話 幼女襲撃 ~えっ? 貴族屋敷ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「それでぇ、どうするんですかぁ?」

「こうしゅるのだ」


 ふわりと浮き上がって、目指すは都市上空。 うん、最初からこうすれば良かったんだな。


 目撃される? いや、別に実害無いじゃん。 大体真っ昼間から空を見上げている奴なんて、ろくな人間じゃないよ。


 てな事で、探索開始。


 適当な高度まで上昇し、周囲を見渡す。 ふむ、アレかな?


「どう思う?」

よろしいんじゃぁないでしょうかぁ」

「では行くか」

「お供しますぅ」


 目指すは都市の中では、一際大きな屋敷。 それの周囲を旋回し、突入ポイントを割り出す。


 ふむ、何だか執務室っぽい部屋で仕事をしている人物が見える。 そばに仕える人物も見える事から、重要人物の仕事部屋と見て間違いないだろう。


「あの部屋に突入しゅる! お前は屋敷を制圧し、美味しいモノを確保しゅるのだ。 間違っても料理人は殺すなよ!」

「ダイブインですぅ」


 二人して急降下し、窓を蹴破けやぶって部屋に侵入した。 部屋の主は驚いて固まっているが、問答無用で制圧だ。


「何者だ、名を名乗れ!」


 などと言いながら壁に飾っている武器に手を伸ばそうとするが、させないよ。


 呪文を唱えながら頭部を鷲掴わしづかみにしながら、引きずり倒す。


「マジックしゅキャン!」

「うぎゃぁぁぁぁぁっ!」


 ふむふむ、こいつが領主で間違いなさそうだ。 おっと、こうしてはいられない。


「ヘル!」

「【平伏しなさい】、フルパワぁー!」


 おおぅ、いきなり隷属魔術かよ。 手際が良いな。 これで屋敷が制圧出来るのか? 凄いな。


 おっと、私は私で、さっさと情報収集を完了させないとな。


「フルバーしゅト!」

「ぎょぎょぎょぎょえーっ!」


 こいつの名前はギルバート・イーストウッド。 まあ日本語で言えば東森さんだな。 爵位は伯爵で、イーストウッド家はここら辺一帯を支配する豪族だったようだ。


 それが教会勢力と結び付き、現在の支配体制を維持している。


 教会勢力とは、森の中を移動生活する一族が、宗教的な概念を提唱する事で組織され、森林開拓を指導するなどして影響力を保持している。 殆ど中世ヨーロッパのキリスト教の様だ。


 教会はともかくとして、こいつが魔王討伐隊を送り出したクズであり、さらに許せいない事に、そんな状況で毎日美味いモノを食っていたらしい。 よし、殺そう。


「マイクロウェーブバーしゅト!」


 小気味よい音と共に頭部が弾け飛び、少し気分がスッキリする。 ずは飯だ。


「ヘル、食事の準備をさせるのだ」

「あなた達、【私達に最高の食事を用意なさい!】」

「はい、お嬢様方!」


 今返事したのは執事だな。 名前は何だっけ? まあ良いや。 食堂に案内されて、食事が出来上がるのを待つ。


 この時間を利用して、今後の方針を相談するとしよう。


「我々は今後、どうしゅべきだと思う?」

「そうですねぇ、食事が美味しければこのまま滞在でぇ、イマイチならば別の都市の攻略を考えても良いかもしれません」

「だな。 ところで気になったのだが、いつからポチが付き従っていたんだ?」

「何でも、独自の食事を用意したみたいですよぉ」


 独自の食事って、ソレは流石さすがに食べれないぞ。 少し見ない内に、随分と肌艶はだつやが良くなった様子からも食事を堪能していたのは判るのだが、半分干からびた娘を持って来られても困るだけなんだが。


 口が半開きで、白目しろめいていて、ちょっと怖い。


 てか、お前ってば今更ながらヘルに魅了されていない? 一応意見を聞いてみるか。


「で、お前の持っているしょれは何だ?」

「食べさしではありますが、程よい酸味と甘味を兼ね備えた、至極しごくの一品です」

「しょうか、私達に遠慮しゅる必要は無いから、しょれは自分で食べなしゃい」

「はい、ではお言葉に甘えて、一口。 おおぅ、至宝だ」


 おぅふ、かぶり付かれた娘が、見る見るうちに干からびていく。 なる程、目玉って乾燥すると、こうなるのか。 てか血だけじゃなくて水分まで吸収してない? ソレがスタンダードなの?


「今現在に、ヘルに魅了しゃれているのはどうしてだ?」

「私はいつも、お嬢様に魅了されているのです」


 あっ、そうだった。 こいつってばヘルにテイムされているいるんだっけか。 なら良いや。


「ヘル、ポチの魅了はあの時からなのか?」

「魂から魅了していますからぁ、隷属した時からですよぉ」


 そういや、魂を砕いてから再生したんだっけか。 今更ながら凄い技術だな。


「時に私は、どうして魅了しゃれないんだ?」

「ベイナ様は特別なんですぅ」

「特別?」

「はい、魂がなまらデカいとかぁ、火山にお小水を引っ掛けている気分になるんですぅ」

「お前、私で試していたのか?」

「だって、くんずほぐれつしたくってぇ」


 知らない内に、私は貞操の危機を向かえていたんだな。 てか、後で泣かす。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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