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第42話 幼女思案 ~えっ? デュラハンですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

 ノーライフキングを始末した後に、情報に従って入り口とは正反対の場所に向かう。 うん、ひねりが無いな。


 勿論、向かう先は上への階層へと続く階段だ。


 上空を進みながらリッチとのエンカウントを避け、目的地へと一直線。


 ん、アレかな? 小高い山の頂上から上へ続く階段。 またこのパターンか。


 どうせ上もアンデッドの階層だと思うので、擬似太陽光線の術式を用意してから、ダイブイン。


 うぉっ、ゾンビだらけじゃねーか。 しかも廃墟が無数に存在している事から、一気に殲滅せんめつとはいかないのが鬱陶うっとうしい。


 上空に登って周囲を見回して思案する。 要は建物を何とか出来れば良いワケだから、むしろ消し飛ばしてみせるか?


 建物に隣接するカンジで爆破術式を起動する。


「エクちゅプロージョン!」


 おおぅ、爆風でアバラ家の様に吹き飛んだぞ。 あっ、中にいたであろうゾンビが空中を舞ってやがる。 キタネェ花火だ。


 しかも落下したゾンビの幾つかは、モゾモゾと動いているし。


 爆破は無しだな。 二度手間になりそうだし。


 となると、燃やすか? 焼夷弾しょういだん的な物で。


 でもなぁ、ナパーム弾って化学式が複雑な有機化学マシマシなんだよなぁ。 魔術じゃぁ再現できないぞ。


 あっ、そうだ。 単に燃えれば良いワケだから、普通のファイヤでも問題無いのか。 なら新しい術式は必要無いな。


「ファイヤぁちゅトーム!」


 建物とゾンビを巻き込んで、炎の嵐が乱舞する。


 うむ、順調にタンパク質がげる臭いがするな。 ゾンビも焼却出来ている様で何よりだ。


 何度か街や集落を焼き討ちし、次の場所へと移動するのだが、きてきた。


 アメリカ人はどんな気持ちで焼き払ってきたのだろうか? さんざん日本やベトナムを焼いてきた彼らには是非ぜひとも聞いてみたい気分だ。


 まあ最近は周囲の目を気にして自粛しているみたいだけど。


 アメリカ人のナパーム好きとロシア人のクラスター好きには困ったものだけど、対民間人の決戦兵器だとでも思っているのかね。


 そんな事はどうでも良いケド、本当に面倒臭いぞ。 まさかコミーじゃあるまいし、ゾンビも畑で取れるって事は無いよね?


 本来ならこんなポップモンスターは無視して階層主を探したい所だけど、ゾンビの上異種って何だ? 想像つかないぞ。


 仕方が無いので、このままゾンビ焼きを続ける必要があるのかな? まあ、それ以外に方法が思い付かないのだけれども。


「ファイヤぁちゅトーム!」


 さらに追加で幾つかの街や集落を焼き討ちした後に、そいつは現れた。


「我の臣民しんみんを焼き討ちしているのは誰ぞっ!」


 首の無い馬にまたがり、ヘルムを中身ごと小脇に抱える甲冑が一人。 うん、デュラハンだわコレ。 少し面倒臭そうだな。


 とは言えそこはアンデッド、まずは小手調べといこう。


「強化擬似太陽光ちぇん!」

「ぐぉぉぉぉ~っ、効かぬ、効かぬぞぉぉぉ~っ!」


 ちっ、今までの反応とは少し違うな。 何だかあまり効果が無いみたいだし。


 おやっ、首の部分を手でふさいでいる? もしかして太陽光線を防いでいるのはあの甲冑か?


 そうと判れば、次はコイツだ。


「ちゃん連レールガトリングガン展開、ファイヤぁ!」

「うぎゃぁぁぁ~っ! わっ、ワシの体がぁぁぁ~っ!」


 次々に吹き飛ばされていく、甲冑のパーツ。 そろそろかな。


「アーちゅバインド!」


 穴だらけになった甲冑を、土から伸びた泥が拘束する。 よし、もう反撃は出来ないだろ?


「なっ、なんじに死を宣告するっ!」


 あ~、デュラハンの「死の宣告」かぁ。 まあ、そんなモノは効かないんだけれども。


「なっ、何故効かないのだぁ! 貴様は一体何者だぁ!」

「ちょっと可憐な幼女でちゅ」

「そんな話ではないわぁ!」


 失礼な奴だな。 こんな可憐な幼女を捕まえて。 そんな奴にはこうだ!


「消毒液、噴霧、噴霧、噴霧、直掛じかがけ」


 近寄ってから、穴からシッカリと内部に浸透する様に、消毒液を流し込む。


「うぎゃぁぁぁぁぁ~っ! ワシはこんな所では死ねんのだぁぁぁ~っ!」


 つまり、消滅の危機って事ですよね。


「ちゃらに倍ドン」

「ぎょぇぇぇ~っ! 魔女に復讐出来ぬのは無念だが、こうなれば道連れだぁ、共に呪われるが良いわぁ!」


 おやっ、呪いかな? 効果があるとでも思っているのかね。


 ん? 甲冑の内側に、どこかで見た様な模様が一つ。 コレはハガレンのアレ的なモノなのか? カリカリ。


「ぎゃぁぁぁぁ~っ!」


 あっ、階層の情報が流れ込んで来た。 やっぱり、魂を鎧に定着させるアレだったのか。 ナムナム。


 確か漫画では、誰かの魂を強制的に定着させる方法だっけか? 久方ぶりにアカシック先生に訊いてみよう。


 ふ~む、ほうほう。 怨念を持つ魂を、強制的に物に宿らせる方法?


 うん、やっぱり魔女様だね。 でもうらみを買うのは自分だけにしてね。 関わりたくないので。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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