第36話 幼女困惑 ~えっ? 暗殺者ですか?~
カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。
頭を押し付けるかの様な曇天がテンションを無理やり下げてくる。
見渡す限りの墓、墓、墓。 そして申し訳程度の枯れ木達。 墓地意外の何者でもないな。
うん、死者の階層かな? となると出てくるのはゾンビか何かか。 出来れば臭いのは遠慮させて頂きたい。
風の階層を攻略した後、天空城から来たのだけれども、ドラゴンの階層はアレで終了だったらしい。
えっ、ドラゴンゾンビ? いや、だから臭いのは遠慮させて欲しいんだって。
でもまあ、それはないんじゃないかな。 死の荒野とかだったれあったかも知れないけど、墓だからね。
当然出てくるのは死者関連だと思うんだ。 ゾンビ系とかスケルトン系とか、変化球でリッチ系もあるかな?
この階層に来てから魔力探査を常時発動しているんだけど、反応が無いので何とも言えないけど。
しかし妙だな。 私の探知範囲はレーダー並には広いハズなんだけど、どうして敵が見つけられないんだろ?
まあ地球みたいに球体の場合は高度を取る必要があるかも知れないとは言え、70キロ近くはあるハズなんだけどな。
尤も全てが射程内なので、即キルするつもりなんだけどね。
もしかして地中だろうか? それで探知を掻い潜っているとか?
ぞっとしないな、いきなり這い出して来た敵に囲まれるとか。 まあ、魔力鎧も常時発動しているから怪我を負う可能性は低いんだけど。
って、うぉっ。 何かに攻撃された!
反応も一瞬だけで、即消え失せたし。
何だよ、光学迷彩? いや、魔力光学迷彩かな? 明らかに魔力探査が無視されているじゃん。
攻撃自体は魔力鎧を貫く程の威力は無いみたいだけど、ちょっとマズいな。
赤外線探査は…くそ、これもダメか。 あれ? 悲鳴が聞こえる? どゆこと?
赤外線って事は熱が有効とか? アンデッド系で消える事が出来て、熱が有効ってバンパイアかな。
でも確かバンパイアが消える場合って霧化だよな。 霧なんて見えなかったケド。
まあ良いや。 熱が効くならコレだろう。
「ちゃーモリック術ちき展開、起動」
おおぅ、多数の悲鳴が聞こえる。 サーモリック術式とナパーム弾には共通点が多い。 ん、アレはゴースト?
ナパームは燃焼させるための燃料をバラ撒くが、サーモリックは爆発のための燃料をバラ撒く。 つまりは燃焼速度以外は違いが無いとも言える。
どちらも高温になる事には違いは無いのだ。
しかし赤外線か。 アンデッドって太陽光に弱い印象があるけど、太陽光って放射線を除く様々な波長の電磁波の集合体だよね。 紫外線はどうなんだろう?
よし、光魔術で赤外線と紫外線をバラ撒いてみるか。
はははははっ、威力大アップ! もしかして聖なる光ってコレが中心じゃないの?
しかし紫外線や熱に弱いって、細菌みたいだな。 滅菌灯プラス火を通すってカンジで。
薙ぎ払いじゃぁ! おりゃ、360度ターン。
うむ、悲鳴が心地良いな。 よし、フラッシュバン的な術式に変換して上空からバラ撒いてみるか。
まあ可視光線が含まれていないから、外から見ると何をしているかすら判らないかも知れないけど。
そりゃぁ! 空から汚物は消毒じゃぁ!
「ちょっ、私の子供たちに何してんのぉ!」
うっ、後頭部に鈍痛が…まあ、痛くは無いケド。
「誰?」
「この階層のフロアマスターである死神ですぅ!」
「滅却光線!」
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁ~っ!」
意外とシブトイな。 病的な雰囲気のある女のクセして。
「イキナリ何するのよぉ!」
「滅却光線、連弾!」
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~っ!」
空中だというのに、転げ回っている。 器用だ。
「ちょっ、待って待ってぇ! ねっ? 話を聞いてぇ!」
「滅却光線、弾幕!」
「うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ~っ!」
何だか楽しくなってきた。 よし、色々と試してみよう。
「ちょっ、まっ、ひぃぃぃぃぃっ! 悪魔だわっ、この大魔王ぅ!」
「サーモリック弾、ナパーム弾、火炎弾、擬似太陽光線!」
「いやぁぁぁぁぁぁ~っ! しっ、死んでしまうぅぅぅぅ~っ!」
「テイム!」
「へっ? えっ? 何でぇ? どうして私がテイムされているのよぉぉぉぉっ!」
「黙れ」
「あっ、ハイ…」
ふぅ、やっと静になったぜ。 おっ、階層の情報も流れ込んで来たな。 ヨシヨシ。
でもコイツは何をしに来たんだ? 雉も鳴かずば撃たれまいに。
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カクヨム版(先行)
魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~
https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704
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