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第297話 最終決戦編 ~えっ? 意識の拡張ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

『何だ、コレ。 時間の流れが遅くなっている?』


 魔女を見れば、ユックリと雷の矢が迫って来ているが観察出来た。


 拡張された意識の世界を見る幼女、ハイガンベイナ8歳です。


 そんな矢を転移でヒラリと躱し、魔女の背後に転移する。 そして攻撃の徹甲弾をブチ込んだ。


『【貫け!】三連レールガン!』


 対する魔女は防御が間に合わず、徹甲弾の直撃を受ける。 やったか!? 徹甲弾は魔女の体を突き抜けて飛び去って行くのだが、何事もなかったかの様に傷口が塞がっていった。


「くそっ、高速再生かよっ!」

「いやいや、ワシに攻撃を当てるとは大したモノではないか。 それ、【死の息吹いぶき】じゃ」


 急な悪寒を感じてその場から逃れようとしたのだが、逃げ遅れた左足に「死の息吹」が触れると、ボロボロと崩れ落ちてしまった。


「ぐわぁぁぁ~っ!」


 思考が加速しているセイか、左足から始まった崩壊がいずるように全身まで伸びようとしているのを感じて、急いで左足を切り落とす。


「ディメンジョン・カッター!」


 ふぅ、何とか左足だけで済んだ様だ。


「ほう。 咄嗟とっさに足を切り落とすとは思い切った事をするではないか」

「こっちだって、再生持ちなんだ。 まとめて死ぬつもりなんて無いんだよ! ギガ・エクスプロージョン!」


 爆炎に紛れて距離を取る。 ヤバいな。 そんなに早くない攻撃とは言え、アレをマトモに喰らったら確実に死ねる自信がある。


 切り落とした部分はすぐに血が止まって再生が始まっているのだが、再生速度には天と地程の差があり、接近戦では勝機は無さそうに感じる。


 黒竜と邪神の魂と完全融合した私は、以前と比べれば使える魔術や呪言じゅごんなどの種類も早さも段違いだ。 だからと言って、そんな攻撃も避けられてしまえば意味は無い。


 考えられる勝利条件は何とかして遠距離攻撃で相手を削りきる事なのだが、相手の魔女はコチラの攻撃を視認してからでも避ける余裕があり、チャンスが早々に見つかるとは思えなかった。


「それでも勝ちを譲るつもりはねーんだっ! エレメンタル・ガトリング!」


 弾幕を張って何とか追い込みたい私と、まるでシューティングゲームでもしているかの様に見事な回避を見せる魔女。


「ではコチラの番かの。デス・レイ!」


 死を呼ぶ黒い光線が私を追尾しながら襲ってくる。


「ホーミング・レーザーとか反則だろっ!」

「ほらほら、立ち止まったりすれば死んでしまうぞ」

「クソがぁぁぁ~っ!」


 たった一発。 されど一発。 その死へと誘うレーザーは執拗に私を追いかけ回した。


 逆転どころの話ではない。 本能が警告を発し、ソレは防御魔術ごと喰らい尽くす死滅の光線である事を黒竜としての知識が、全力回避を進めてくる。


 試しに転移で回避してみたが、猟犬の様に追い回される結果に終わってしまった。


「ライトニング・ガトリング!」


 ミサイル迎撃でもするかの様に、電撃の雨で撃墜しようとするが中々に命中させる事すら難しい。


「【打ち砕け!】三連レールガン!」


 呪言を帯びた弾丸が何とか黒い光線を打ち砕いた直後、魔女は更なる悪夢の雨を放った。


「ほれ、次じゃ。 デス・レイ・《《ガトリング》》!」

「ひぃぃぃぃぃぃ~っ!」


 猟犬に追い回された事は無いが、きっと追われる獲物の気分が分かった気がした。


 転移で逃げたところで、まるで臭いで追跡するかの様に魔術痕を追跡して襲ってくる。 こんな時はどうすれば良いのだろうか?


 そう言えば新選組はこのような場合は、全速力で逃げるんだっけか。 そうする事で足の早い者と遅い者との差が生まれて、結果として1対1の状態に持ち込めるんだっけか。


 別に其々に速度の差なんて無いが、一直線に逃げれば最終的にはあの攻撃だって一直線になるのではなかろうか?


 ならば、ここは全速力で一直線に逃げるのが正解なのだろう。 まるでヘルを見捨てて逃げる様に見えるかも知れないが仕方がない。


 そうしてそれが一直線になった状態で振り返って、迎撃に出た。


「【打ちくだけ!】三連レールガン!」


 幸いにして元々が連射技で無かったのか、何とか連射速度で上回る事が出来た。 やれやれである。


「ほっほっほっ、やるではないか。 大概の奴であれば、今ので終わっておったのだがのぉ」

「お褒めに預かり光栄ですとでも言えば満足か」

「まぁ何じゃ。 もうちょっと本気を出す気になったって事じゃな」

「くそっ、人を何処までも小馬鹿にしやがって」


 それが強がりでも何でも無く、本当に余裕のある言葉だからと確信できるのが腹が立つ。


「それで次は、どんな試練が待ち構えていたりするんだ?」

「実はワシ、飛行魔術も得意での。 ついでに言えば翼も出せるんじゃ」


 そう言って魔女は、外見には似合わない天使のような白い翼を3対出現させた。 だがその翼は猛禽類もうきんるいを連想させるような力強さをまとっており、立つだだの虚仮威こけおどしでは無い事が感じられる。


「なぁ、魔女様って実は天使とかだったりするのか?」

「いいや、昔に天使を狩りまくっておった時に覚えた技じゃて」

「それで、その天使たちはどうなったんだ?」

「狩りすぎて絶滅させてしまったわ。 ワレうっかり」

「神をも恐れぬとは、正にこの事だな」


 そして魔女が翼を極限まで広げた次に、空での戦いが始まった。



少しでも気に入られた場合は、ブックマーク、評価、「いいね」をよろしくお願いいたします。


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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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新作:


VRMMOゲームをしていたハズが、気が付いたら異世界にいたんだが… ~人を見たら経験値と思え~


https://kakuyomu.jp/works/16818093086783757902

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