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第291話 首都決戦編 ~えっ? 真祖の蜘蛛ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「プラズマ・ストーム!」


 その瞬間、テニスボール程度の大きさをプラズマを大量に含んだ嵐が首都を包み込んだ。


 首都を蹂躙じゅうりんする幼女、ハイガンベイナ8歳です。


 嵐の中に含まれるプラズマは、建物や地面、そして攻撃を耐えようと結界を展開している蜘蛛たちすらも、区別する事無く飲み込んでいく。


 それは牙の様に鋭く、正邪や善悪の区別無く噛み砕き飲み込んでいった。 大半の蜘蛛たちは、なす術なく飲み込まれて死に絶えていく。


 その中で、親玉と思われる蜘蛛と、腹心と思われる数体の蜘蛛くもたちは特殊な結界と思われるモノで、プラズマの嵐を防ぎ切った。


「アレで死なないとか、どんな化け物だよ…」


 正直に言って、今の攻撃は私の最大出力を用いて行った、厄災とも呼べる死を呼ぶ嵐である。 それが証拠に、都市であったこの街は、無残に食い荒らされた瓦礫がれきのみが存在する更地さらちになっていた。


 プラズマの温度は高い。 いや、炎の上位互換とも呼べるプラズマでは耐熱タイルであっても使い捨てにするレベルの温度があったのだ。


 勿論、それに加えて強力な赤外線だった放出しているのだから、通常の対魔術結界などでは防ぎきれない予定だった。


 とは言えドラゴンブレスもプラズマ砲に近い存在なのだから、それを防げるのならば防御は理論的には可能である。 まぁ私だって、ドラゴンブレスなら全力の結界で防げるからね。 相手も同じ領域にいるってだけの話だ。


「オーケーオーケー、そっちがその気なら、存分に殺し合おうぜ!」


 そう言って私はドラゴンの翼を広げて一気に加速する。 親玉をブチ殺したいが、それには取り巻きが邪魔だ。 だから竜爪で切り刻んでやろうかと思って斬り付けたのだが。


 キン!


 高い金属音の様な音を響かせて私の爪と、取り巻きの爪が交差する。


「ちっ、スピードまで互角かよっ!」

『貴様ノ相手ハ、我ガシテヤロウ』

「邪魔だ! 【爆ぜろ!】」

『フンヌッ!』


 アッサリと、近距離からの呪言ですら無効化された。 そんな取り巻きが4体。 これじゃぁまるで、四天王みたいじゃないかっ!


『我ガ名ハ崩牙ほうが、ソンナ呪言じゅごんナドハ無意味ト知レ!』

「ちょっ、ネームドとか冗談だろっ!」

『我ラハ、オ館様やかたさまカラ名前ヲ頂イテイルノダ! コノ名ニ掛ケテ、貴様ニハココデ死ンデ貰ウゾッ!」


 などと悠長に会話していたのがマズかったのか、次の瞬間には目の前から崩牙が消えた。 慌てて視界を赤外線モードに切り替えるのだが、どこにも見付からない。


『死ネ!』


 そんな言葉が背後から聞こえた時には、背中に激痛が走った。


「うがっ!」

『ヌゥ、真ッ二ツニスルツモリダッタノダガナ…」


 背中を斬り付けられたのだが、どうやら私の皮膚の方が固かった様で、両断は免れた。 だが衣服は既にボロボロだ。


 背中に走るジンジンとした痛みと、半裸にされた恨みから私は咆哮する。


「乙女の柔肌に何してくれとんじゃぁ! 楽に死ねると思うなよっ!」

『貴様ノ様ナ乙女ナド存在セヌ!』

「殺す! 絶対に殺す!」


 怒りが全身を駆け回り、肌に竜燐りゅうりんが出現する。 ブッ飛んだ理性が憤怒ふんぬへと変わり、牙が伸び尻尾が生える。


 真っ赤に染まる視界には殺意だけが宿って、有りとあらゆる殺し方だけが頭の中を支配した。


 殺す! 殺す! 殺す! 殺す! 殺す! 殺す! 殺す! 殺す! 殺す! 殺す! 殺す! 殺す! 殺す! 殺す! 殺す!


 腕を振るう度に、伸びた爪が相手の外皮を少しずつ削っていく。


 殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!殺す!


 たまらず逃れようとする頭を鷲掴わしづかみにして、今度は力の限り殴り倒す。


 殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!殺!


 握り潰し、最早肉片となったモノに対しても、殺意が収まる事を知らない。


「次、殺ス!」


 殺意に染まった思考では、言葉を発する事すら面倒に感じる。 唯々あるのは敵に対する殺意のみ。


『王ヨ、オ下ガリ下サイ! アレハ危険デス!』


 何かを喋っている様だが、私に対する悪口だろうか? ならば殺すしかあるまいな。


 次の目標はを喋っている奴にしよう。 そう思った瞬間には、相手を八つ裂きに切り裂いていた。 あれ? 何だかちっとも満たされないぞ。


 相手が弱過ぎるから? それとも爪で切り裂く感覚に抵抗が無かったからかな? じゃぁ今度はブレスで殺して見るかな?


 先ずはコッチに特攻を掛けようとしている奴からだな。


 腹から胸へ竜の力と邪神の力をブレンドしたモノを吐き出してみる。 おうぇっ!


 ジュッ!


 あっ、蒸発しちゃったや。 まぁ良いか。 結果オーライ?


 残るは偉そうなのと、必死そうなのが1匹ずつか。


 うーん。 何をコイツ等は必死になっているんだろ? どうせ死ぬことが決まっているんだから、慌てたって意味なんて無いよね?


 まぁ何だ、取り敢えず必死そうなのから殺しておくか。 えぃ! ほらね。 簡単に死んだでしょ?


 次は、偉そうなお前の番だよ!



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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新作:


VRMMOゲームをしていたハズが、気が付いたら異世界にいたんだが… ~人を見たら経験値と思え~


https://kakuyomu.jp/works/16818093086783757902

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