第29話 幼女達観~えっ? 氷竜ですか?~
カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。
着弾とともに雪猿が吹き飛んでいく。 無論、近くにいた連中も含めたてだ。
いや、もうちょっと違う。 正確に狙う必要性すら無いので、そこら辺一帯を吹き飛ばしていると表現した方が正確か。
いやー、凄いね。 流石は反物質弾頭だ。 きっと放射性物質は、吹雪が良さげに吹き散らしてくれる事だろう。 あ、呪いって事にしたんだったけか。
まあ、そんな細かな事はさておいて、敵の殲滅は問題なく行えたと思う。
最初は上空から狩り尽くそうかとも考えたのだけれど、吹雪などの強風状態では行えないとは思わなかった。
ホバーですら、マトモに移動すら出来なかったからね。 何か良い方法は無いかな。
この雪が積もった状態では移動すら困難だからね。 何処かにいるであろう階層主を探そうにも、潜んでいる洞窟の入り口が塞がっている可能性すらある。
なので探す方法として大気の影響を受けない高度まで飛び上がって、魔力探索で大きめの反応があった場所に、鬼のような数のファイアーボール打ち込む方法かな。
それで倒せるとは思えないけど、出てきたら儲けモノ。 洞窟でも見つけたら、そのまま強行突入でどうかな。 もっと効率的に火の海にする方法があれば良かったんだけど、無いモノは仕方が無い。
さーて、そうと決まれば、早速実行するかな。 えっ、環境破壊? ココはダンジョンだよ。
まずは高高度に上がって、探査は…これって遠赤外線ではつらいかな? そういえば人工衛星ではこういった場合は、X線で撮影するんだっけか? そっちで試してみるか。
これと魔力探査を変更して…と、視界はマズマス。 魔力探査は…マップが広すぎて、徘徊する必要がありそうだな。
仕方無い、螺旋状に旋回しながら、探索範囲を広げていくか。
うん、さっきかずっと旋回しているんだけど、小さい反応(たぶんあの雪猿)すら殆ど存在しない。
どうやら襲撃してに来てた雪猿って、ここら辺の全てが対象になっていたんじゃないかな。 全員で袋叩きにする習慣でもあるのだろうか?
随分と野蛮な文化だよねぁ、まあモンスターだから習性なんてどうでも良いし、皆殺しにした事も後悔はしていないケド。
直線距離としては10キロ程度離れた段階で、雪猿がチラホラ。 ほんとにコイツ等無駄に多いな。 上空から焼き払ってやろうか。
せめて群れのボスっぽいのを見つけた場合は、優先的に処分しておこう。 後々のためには、有効かもしれないし。 あ、いや、コイツ等ってもしかしてポップモンスター?
だとするの、あの戦いには意味が無かったって事? やってらんねー。
早々にボスを見つけ出して、次の階層を目指すとしよう。
ぐるぐる旋回すると、直線距離40キロ地点で雪猿の集落を見つけた。
そして、集落の中心には、何かを奉る様な祭壇が1つ。 うーむ、群れを維持できる食料ってどうしているのだろう?
少なくとも共食いはしていなかったみたいだから、何かを狩っているのだろうか?
探索者がいるとは思えないから、小動物? でもなぁ、あいつら以外の生物って見かけていないんだよな。
だとすると木の実とか? 足るのか、そんなモノで。
あの祭壇が気になるから訪れてはみたいんだけど、友好的に接する事が可能だとは思えないな。 トラブルの匂いしかしないし。
でもまあ、あの祭壇に意味があるなら、奉っているのは階層主の可能性が高そうだし、何より祭壇ってのは対象とそう離れていない場所に存在すると相場は決まっている。 まあ、離れていても近くの山とかその程度だ。
ならば、この集落の連中を餌にするのはアリだろう。 悲惨な目に合えば助けを求める可能性はあるし、それで出てきたら儲けもの。
そうと決まれば、早速高度を落とし、攻撃体制に入る。
通常視界は最悪だが、私には関係ないしファイヤーボールと弾丸をバラ撒く準備を行う。
村長っぽいのやシャーマンっぽいのがいれば、その時になってから考えよう。
狙うのは外周からで、周回する様に燃やしていく。 まあ、避難するなら中央の方が都合が良いからね。
おっ、ぼちぼち避難する個体が出始めた様だ。 予定通りに中心部に向かっているようだし何より。
うまくいっている事が確認出来たので、包囲炎の完成と周回に沿って炎の壁を広げていく。 予定では中央に押し込める積もりだ。
じっくりとオーブンの完成を楽しみつつ、偶に外部へ逃げようとする個体を殺害していく。 うん、順調、順調。
順調に中央広場っぽい場所に集まって来ていたので、何とか見える位置まで降りて行く。
あっ、何か言ってるな。
「ここは氷竜様が治める聖なる地だぞ、罰当たりめ! そうそうなりと立ち去るが良い!」
何言ってんだ、このバカは。 ココはダンジョンの中だぞ。 大体、聖なる地って何だよ。
「ちょう言って、ココを訪れた者は、問答無用で殺ちゅんでちょ?」
「この地で生存を許されたのは、我らのみ。 氷竜様の怒りが怖くないのか!」
話しにならんな。 結局、虎の威を借りる狐、いや猿か。
「ならば、ちょの氷竜とやらを読んでこい。 ちょいつも殺ちてやるから」
「おおぅ氷竜様、この地に舞い降りて、この愚か者に罰をお与え下さい!」
おっ、来るのか氷竜とやらは。 一生懸命に祭壇に祈っているけど、意味があるのかな?
あっ、逃げ出す奴発見。 撃ち殺しちゃえ。 全然来る様子もないし、もう2~3匹殺しておく?
ん? 遠くから飛んで来るアレが氷竜かな。 よし、徹甲爆裂弾頭装填、ファイヤぁーっ!
悠然と登場しようとするのは判るけど、もうちょっと頭を使おうよ。 もう瀕死じゃん。
でも止めを刺しちゃう。 死ねやぁぁぁぁぁぁっ!
無残にも原型を失っていく氷竜。 うん、想定通りだ。 反論は受け付けない。
おっ、階層主にもなったから、この階層に用は無いな。 さて、この集落はどうすっかな。
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カクヨム版(先行)
魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~
https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704
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