表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
280/300

第280話 都市決戦編 ~えっ? 目覚めの朝ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「う~ん、あと5分…」

「ママはもうスッカリ変態済みなのー! だから早く起きるのー!」

「そうですよぉ、私も頑張りましたぁ」


 何だか体中に違和感を感じる幼女、ハイガンベイナ8歳です。


 ふと起き上がって、自分の体を確認してみる。 うん、普通に人間だな。 取り敢えずトカゲっぽく改造されなくて何よりだ。


「んふふふふぅ、本当に外見は変わっていないと思いますかぁ?」

「えっ?」


 言われてさらに詳細に確認してみる。 そうだな、変わった所と言えばイカ腹が少しましになっている位か。


「ほらベイナ様ぁ、鏡ですぅ」

「あっ、サンキュー」


 そして、言われた通りに確認してみる。 うん、普通の幼女だ。 ってアレ? 左手に包帯が巻いてある。


「なぁ、この包帯の下はどうなっているんだ?」

「内側に記述しきれなくなった魔術回路がギッシリと記述されているのですぅ」

「何、その中二病みたいな設定はっ!」


 慌てて包帯を解いてみると、見知らぬ魔術文字がビッシリと書き込まれていた。 あっ、うん。 コレはちょっと恥ずかしいな。


 それで、何が出来る様になったのだろうか? 確かに体の内側を巡る魔力や神力は桁違いに多くなっており、動きもスムースだ。


「確かにコレなら、以前よりも強い魔術や神術が使えそうだな」

「ふぅ、苦労しましたぁ」

「ちっ、好き勝手に人の体を改造しやがって」


 そう言えばアレ以来、黒竜王のオッサンは静かだな。 意識を心の奥底に集中してみると、何だか読書と言うかアカシックレコードの閲覧に夢中になっているオッサン像が見えてきた。


 いつのまにやら、アカシックレコードの閲覧権限まで得ていた様子である。 まぁ見られて困るモノでは無いのだが、何だか人の能力を勝手に使われるのは腹が立つ。


 おぃ、黒竜のオッサン!


『静かにせよ。 我は今、読書中である』


 このオッサンは、いつか絶対に泣かす。 そう心を決めて、体に内外を詳しく観察する。 うん、別に変な臓器が出来ていたりとかしてないし、外見も左手を除けば異常は無しだ。


 ただ何というか、少しポッチャリしている気がする。


「なぁ、少し太ったと言うか、丸くなった気がするんだが…」

「歳を3歳児まで、若返られましたぁ。 若いって素晴らしいと思いませんかぁ?」

「ぬわぁんだとぉぉぉ~っ!」


 言われてみれば、確かに見覚えがある感じだ。 折角4歳児程度の外見になっていたのに、幼女感が増しているではないか。


 くそぅ、自分の趣味に走りやがって。


「でもぉ、少しも困らないですよねぇ」

「まぁなぁ…」


 これってヤッパリ外見年齢は固定されていたりするのだろうか?


「当然ですぅ!」


 ちくせう、いつかナイスばでーになる夢は永遠に塞がれてしまったのだな。 しかも幼女度数がアップしてるし。


「ママぁ、お水を飲んで少し落ち着くのー」

「あぁ、スマン」


 そう言ってハトリがコップに入った水を手渡そうとしてきたので、両手でコップを受け取ろうとすると…。


 バキっ!


「あっ、握りつぶしてしまったぞ」

「身体強化魔術が常時発動しているみたいですぅ」

「ウソだろ…」


 落とさない様にシッカリと持とうと思っただけで握り潰すとか、どんだけ強化されているんだか。


 特に言及されていなかった部分がこれだけ強化されているのだとしたら、明言された魔術と神術は早めに確認しておいた方が良さそうだな。


「少し外で慣らしてくる」


 そう言って建物を出て、取り敢えず遠くに見える建物の残骸に目を向ける。


「先ずはファイヤーボール辺りから試してみるか」


 手を伸ばして標的に向かってファイヤーボールを撃つ事をイメージしてみる。 すると手の先に白く輝く炎の玉が出来て、一直線に標的に向かって行った。


 ドゴーン!


 うん、私が知っているファイヤーボールとは速度と威力が桁違いに大きい。 今まで牽制目的で使用してきた魔術だけど、どう考えたって必殺技だ。


 そう言えば、黒竜のオッサンが半分体を乗っ取った状態でも、手からドラゴンブレスを放てていたな。 アレはどうなったんだろうか?


 今度は今後の攻撃のメインになりそうな、ドラゴンブレスを放つ準備をした。 目標は遠くに見える山の一部だ。


「ていっ!」


 相変わらず極太レーザー見たいなブレスが山へと着弾すると、そこでは大爆発が起きて大きなキノコ雲が生成された。


「あっ、コレって簡単に使ったらダメなヤツだ」


 遅れてズシーンと腹に響く様な振動が来る。 頭がおかしな爆裂娘すらめじゃないな。


 そう言えば、人間にとっては歩く災悪になるって言ってたケド、コレはそれ以上なんじゃないかな? 今の私なら、人間なら一睨ひちにらみしただけで爆散させる予感がする。


「はぁ、アイツらは私を何と戦わせるつもりなんだ?」


 そんな言葉は、むなしく中に消えて行った。



少しでも気に入られた場合は、ブックマーク、評価、「いいね」をよろしくお願いいたします。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

新作:


VRMMOゲームをしていたハズが、気が付いたら異世界にいたんだが… ~人を見たら経験値と思え~


https://kakuyomu.jp/works/16818093086783757902

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ