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第279話 都市決戦編 ~えっ? 改造人間ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「ママ、お水なのー」

「いつもスマナイないぇ、ハトリには迷惑を掛けて」

「やっぱり頭でも打ったんですかぁ?」


 廃墟の民家で休養を取る幼女、ハイガンベイナ8歳です。


 別に病気でも何でも無いのだが、何だか体がズッシリと重い。 黒竜王さんに何かされたのだろうか?


『少し魔術回路の整理をしている状態であるな』


 ちょっ! 何、人の体を改造しようとしているんだよっ!


『改造するのはこれからである。 今はまだ、その前段階である』


 そんなの許可した覚えすら無いんですけどぉ!


『なーに、魔術関連の威力が増す様に黒竜の魔術回路に近付けるだけの事である。 サービスで、神力の回路も改造してやろうではないか』


 そんな事をされて、私の体は大丈夫なの? 見た目とか変わったりしない?


『見た目は変わらん。 まぁ施術中は普通の人間ならショック死する可能性はあるが、貴様なら大丈夫であろうよ』

「ちょっと待ったぁぁぁ~っ!」

『術式開始である』

「うぎゃぁぁぁ~っ!」


「あっ、ママが海老反えびぞっているのー」

「打ったのは頭だけではないのかも知れないのですぅ」


 ちょっ、ヘル! 笑ってんじゃぁねぇよっ! それにハトリさん、面白がって棒でつつくのは止めて貰えますか?


「ふぎょらぺへろがぁぎぃぃぃ~っ!」

『段々と楽しくなってきたのであるな。 もう一層の事、全てを作り替えるのも悪くは無い気がするのである」

「ぎゃぁぁぁめぇぇぇでぇぇぇ~っ!」


 体中をミンサーか何かで引っき回した様な痛みが広がる。 ちょっとは手加減てかげんをしろよぉぉぉ~っ!


「私でもぉ、こんな改造は無理なのですぅ」

「ママに何が起こっているのー?」

「うーんとぉ、変態って言うんでいたっけぇ? サナギが蝶になる途中みたいなぁ?」

「それじゃぁ安心なのー! 温かく見守っておくのー!」

「それで十分なのですぅ」


「んががががぁ、みでないでぇだすげでぇぇぇ~っ!」


「何か言っているみたいですけどぉ、助けようが無いですしぃ」

「サナギは勝手に蝶になるのー! だからママは頑張るのー!」


 ぐすん、これは何の罰なんだ? 悪い事なんて思い当たる程しかしてないし、こんな幼児虐待に合うなんてあんまりだ。


『ぐははははっ! 調子が出て来たぞーっ! よーし、こうなったらあの機能も追加しておくかっ!』


 と、この様に黒竜王さんはご機嫌な様子で私の体を改造している。 これって既に、体を乗っ取られているのでは?


『まさか、自分の体ならもうちょっと丁寧ていねい施術せじゅつを行うに決まっているではないか』


 ぐぬぬぬぬ~っ! 人の体だと思って好き勝手しやがって! お嫁に行けなくなったらどうしてくれるんだっ!


『それなら心配あるまい。 お主の本体は今、とてもモザイク無しでは見られたモノではないからな』


 それの何処に安心があるんだよっ!


『人間ならこんなおぞましいモノとの結婚は考えないかも知れんが、黒竜は外見なんぞは大して気にもしない。 それにモザイクが必要なのも、あと小一時間と言ったところだ』


 大体何をやったら、モザイクが必要な状況になるんだよ。


『お主たちも言っておったではないか。 サナギが蝶になるには変態が必要だと。 ただ、お主の場合はサナギと違って覆い隠すモノが無いからな。 ちょっと見た目がアレになってしまっただけだ』


 ちょとぉぉぉ~っ! 本当に何してくれてるんの?


『いや、ワシはお主が好きなレールガンとやらを腹に付けようかと思ったのだがな、お主の連れの死神に幼女体型を変更するなら黒竜族を呪い殺すとか脅されてな。 結果として最強の幼女にする事で合意したのだ』


 ヘル、ナイスだっ! それじゃぁ、ヘルは今は何をしているんだ?


『主に外観と神力回路の増強を行っているぞ。 我は魔術と魔力関連の強化に注力している最中だな』


 なぁ、最終的に私はどうなるんだ?


『そうだな。 人間にとっては歩く災悪。 黒竜でも死にたがり以外はビビる存在になるだろうな』


 じゃぁ、死にたがりの黒竜にとっては?


『歩く墓標だな。 勝てずとも戦いの軌跡にでもなればと言ったところか』


 なぁ、強くなるのって普通、時間経過が遅くなる場所だったり重力が異様に強かったりする場所での修行だったりしないの?


『ハカめっ! そんな都合の良い場所なんて無いわい。 それよりも、最高の素材を好き勝手に改造する方が強くなれるに決まっておるわい』


 畜生、ついにこのおっさん私の事を最高の素材とか言いやがった!


『それは、外側を担当しているお主の連れにも言える事であろうよ』


 そうかぁ、ヘルも嬉々として私の体を改造してくれていやがるのか。 後で泣かす。


『ほら、そろそろ改造も終了する頃合いだ。 こっちももうすぐ終わりだしな』


 そっかぁ、じゃぁ外見はさほど変わっていないんだよな。


『まぁな。 中身は最早別物じゃがな』


 おっさん、お前もいつか泣かしてやるよ。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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新作:


VRMMOゲームをしていたハズが、気が付いたら異世界にいたんだが… ~人を見たら経験値と思え~


https://kakuyomu.jp/works/16818093086783757902

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