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第271話 都市決戦編 ~えっ? 大都市ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「何だか、すっごく向かいたくない気分だ」

「じゃぁめますかぁ?」

「ハトリはどっちでも良いのー」


 とある大都市に向かおうとしている幼女、ハイガンベイナ8歳です。


 いやね、感じるんだよ。 もの凄く大量の蜘蛛くもの気配を。


 それに少し近付いただけなのに、これまた大量の迎撃部隊がコチラに向かって来ている。 うん、ウンザリする程にね。


 このまま引き返そうかとも思わなくは無いが、何時いつかは挑戦しなければいけない都市である。


「仕方がないな。 行くかぁ」

「お供するのですぅ」

「ハトリはちょっと、空中戦が苦手なのー」


「ならハトリは、地上から向かってくれ」


「了解なのー!」


 そう言って、ハトリは地上を爆走し始めた。 私たちも向かわなくてはな。


「先行部隊は数7、各部隊は2~3匹ってところか」

「今回は多いですぅ」


 そう、先行部隊なのだ。 本隊か第二次部隊かは知らないが、都市から迎撃部隊が続々とスクランブルしているみたいだ。


「まぁ、少しずつでも数を減らしていくしか無いな」

「気が遠くなるのですぅ」


「じゃぁ行くぞ! 最大速度!」

「あぁ、待って下さいですぅ」


 私たちは一気に速度を上げて、先行部隊の方へと向かった。 速度ではコッチが勝っているんだ、何とかなる。


 そんな思いで決死の覚悟で蜘蛛との空中戦に突入した。


竜爪りゅうそう! 【まとめてぜろっ!】」

「あなた達も【死になさぁい】」


 速度が勝っている分、囲まれる事は無いが楽勝とは言えない。 くっ、今回も立ち回りが上手いな。


 可能な限り部隊単位で撃墜していく。 途中で邪魔が何度も入るが、今回は出し惜しみは無しだ。


「サーモリック術式展開、起動!」


 久々の気化爆発の術式を用いたりして、相手の戦力をけずっていく。 うん、一撃で殺せる程では無いにしろ一時的に行動不能に出来るからね。


 近付いて、竜爪なり呪言じゅごんなりで確実に数は減らせているみたいだ。


「ベイナ樣ぁ、おかわりがすぐそこまで迫っていますぅ」

「えぇ? もう?」


 こちとら各個撃破で、チマチマと数を減らしているのに容赦が無い。 そしてハトリもハトリで、地上部隊と孤軍奮闘こぐんふんとうしているみたいだ。


「こうなりゃヤケだ! 幾らでも掛かってこいやぁ!」

「あっ、ベイナ様がぁ壊れたのですぅ」


 そりゃそうだ。 だってコッチだって無傷ってワケでは無いのだ。


 相手から受ける爆裂術式などはかわす事が難しく、魔力障壁などで防いでいる。 だからと言って、いつも間に合うワケでは無いのだ。


 落ちる程では無いにしても、直撃だけでも数回は喰らっている。 ホンマ痛いねん。


 だが私自身の皮膚は竜燐りゅうりんなみの硬度があるらしく、爆発程度では傷付きもしない。 ただもの凄く痛いだけだ。


 カッカと頭に血が上りそうになるが、意志の力で抑え込む。 冷静さを失ってしまったら、今のダメージ程度では済まない気がするんだよね。


「おらぁ! 【死にさらせぇ!】」


 もうヤケクソになりながらの戦闘だが形勢は五分五分、いや私が六で相手は四かな。


 こうして続投の決心をしながら相手をほふっていると、ソレは唐突に起こった。


「うをっ!」


 私のすぐそばを極太のレーザーの様なモノが通り過ぎた。


「あっぶねぇ」


 恐らくは地上からのブレス攻撃だったのだろうが、確認しているいとまは無い。 すると、今度は私が戦っていた蜘蛛にブレス攻撃が直撃した。


 フラフラと落ちていく蜘蛛を見ながら、ふと思う。 味方を巻き込む事を何とも思っていないんだな。


 これが私たちへの援護射撃である可能性は全く無い。 だってそんな知り合いなんていないから。


 地上とは距離があるので避けるのは難しくないのだが、これでより一層戦いが厳しくなったのは事実だ。


「私が何とかぁ、して来ましょうかぁ?」

「スマンが頼む」


 いつの間にか側まで来ていたヘルに地上の対空射撃部隊を頼む事にした。


「これでまた、分断されたな」


 コッチだって経験値が増加しているのだから、本来なら戦いは楽になるのが普通だ。


 だが相手をしている蜘蛛は段々と強くなっており、まるで良く出来たRPGでもやっている気分になる。


「ちっ、やりゃ良いんだろっ!」


 そう一人ゴネて、再び対空戦闘に突入していった。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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新作:


VRMMOゲームをしていたハズが、気が付いたら異世界にいたんだが… ~人を見たら経験値と思え~


https://kakuyomu.jp/works/16818093086783757902

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