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第210話 スローライフ編 ~えっ? 新居ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「新しい家を借りたぞー」

「おーなのー」

「早速ベッドルームを確保するのですぅ」


 新居を借りた幼女、ハイガンベイナ6歳です。


 私たちは商業ギルドの職員に案内されて、新居探しを行った。 そしてついさっき、新しい家が決まったのだ。


「ベッドルームは私とベイナ様で使うとしてぇ、ハトリちゃんたちは何処で寝るんですかぁ?」

「ヘルは横暴なのー! ハトリもママと一緒に寝るのー!」


「おい、どうして私がヘルと一緒に寝る事になっているんだ?」


「だってぇ、夫婦の寝室ですよぉ。 愛し合う二人が寝るのは当然なのですぅ」

「ハトリもママと愛し合っているのー!」

『ペタンは一人で寂しく寝るのがお似合いだ、です』


 それなら私は、子供部屋で一人でねるかな。 何だか身の安全も確保出来そうだし。


「しっ、仕方ないですぅ。 みんなで寝られる大きなベッドを買いに行くのですぅ」

「大きなベッドが必要なのー!」

『ペタンは床に寝れば良いのです』


 いつの間にか全員で寝るベッドを買いに行く流れなのだが、キングサイズのベッドなんて普通に売っているのかね。 まぁ私は一人用のベッドでも問題ないんだけど。


「こんな時に行く店って大工なのか? それとも商会か何かか?」

「商会の方が良いと思いますぅ。 貴族用の大型のベッドが欲しいですからぁ、作れる大工は限られると思いますぅ」


 そうか、庶民用のベッドだと寝心地が悪いかも知れないもんな。 まぁ私も柔らかいベッドの方が好きだし。


「じゃぁ商会に行くか。 貴族用も扱っているとなると、大きな商会じゃないとダメかも知れないケド」

「ええ、ベイナ様と愛し合うベッドですからぁ、子宝機能付きのモノが良いですぅ」

「何だよ子宝機能って! お前が妊娠するのか?」

「ベイナ様がぁ、ミニベイナを量産するのですぅ」

「量産なんか、してたまるかっ!」


 何だよ、ミニベイナって! 卵でも産めってかぁ! 出来るかんな事!


「ベイナ様なら生めますよぉ、きっとぉ!」

「産んでたまるかっ!」


『やっぱり殺すです』


「うぎゃぁ、変な所に飛び火したぁ!」


 確かに卵を召喚した事はあるが、別にお腹を痛めて産んだワケじゃないからな。 そう言えば私って本当に哺乳類なのだろうか?


 手が取れてもトカゲに尻尾みたいに勝手に生えてきたからな、ぞんで爬虫類って可能性もあるのか?


「まぁ今や生物かどうかも怪しいんですけどぉ。 幼女神ですしぃ」


 ちくせう、好き勝手言いやがって。 今に見ていろ、今度絶対泣かしてやる。


「出来ると良いですねぇ。 因みにベイナ様が股を開いてくれたらぁ、私は歓喜の涙を流す準備はありますよぉ」

「誰が開くかっ!」


「イチャイチャ禁止なのー!」


「イチャイチャしてない!」


 このままヘルと言い合いをしているとハトリまでヘソを曲げそうなので、大人しく商館に向かう。 勿論場所は、物知りそうな街ゆくオバサンに聞いた。


 到着した私たちは、馬車の駐輪場がある商会の前にいる。 何だか気後れしそうな門構えだ。 ドアが金で縁取ふちどられている。


「なぁ、本当にココに入るのか?」

「何を言っているんですかぁ、ベイナ様。 女は度胸ですよぉ」

「いや、私は前世が庶民だったもので…」

「しかも今はニートですからねぇ」

「ニートとか言うな! 働くつもりはあるんだよ!」

「いつ働くんですかぁ?」

「いや、ほら。 この世の中には私にピッタリな仕事があると思うんだ」

「強盗なら犯罪ギルドがオススメですよぉ」

「うぐっ!」


 どうして私の似合いの仕事が犯罪ギルドになるんだよっ! そりゃぁ、盗賊を殺して身ぐるみ剥いだり、領主を襲って金品を強奪したりとかしたけど、ちゃんとした仕事とかもしてたじゃん。


「具体的にちゃんとした仕事って何ですかぁ?」

「そりゃぁ、書類に名前を書いたりとか…」

「領主じゃないんですからぁ、そんな仕事なんて無いと思いますぅ」

「いやっ、計算とかも出来るから商人なんて向いているかもしれないじゃん」

「ギトギトのオッサンがぁ、商品をさわっていたとしますぅ。 どうしますかぁ?」

「えっとぉ、殴る?」

「絶対商人には向かないと思いますぅ。 大体、愛想笑あいそわらいとか出来るんですかぁ?」

「出来るぞ、ほら」 ニコニコ

「目が全然笑っていないのですぅ」

「ぐはっ!」


 仕方ないだろ、正直をモットーに生きているんだから嘘が吐けないんだよ。


「まぁスグに手が出るベイナ様にぃ、普通の仕事は出来ないと思いますぅ。 さぁ、漫才はそれぐらいにしてぇ、入りますよぉ」

「うわっ、引っ張らないでくれっ! 心の準備がぁ!」


「お客様、当店での犯罪行為はご遠慮下さい」


「うわっ! 何か出たっ!」


「当店の支配人、ボッタクーリと申します」


「絶対入っちゃダメな店じゃん!」


「本日はウィークデーセールで、10割増しで販売しております」


「ボッタくろうとするんじゃねぇ!」


「サービス料金で御座います」


 私たちは回れ右をして、他の店へと移動した。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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