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第197話 世直し編 ~えっ? 長男ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「死ねぇぇぇ~っ!」

「どわぁぁぁ~っ! ブラッディネイル!」

「ぐはぁぁぁ~っ!」


 襲ってきたメイドを惨殺ざんさつする幼女、ハイガンベイナ6歳です。


 戦闘メイドだろうか? 豪華な区画に近づくと、イキナリ刃物を持ったメイドが襲ってきた。 ふぅ、今のは少しあせったぜ。


 私は魔力鎧まりょくよろいを常時展開しているので本来危険は無いのだが、近くの扉が開いて刃物を振りかざされると流石にビビる。 それに表情が少し怖かったってのもある。


 うん、別に漏らしてなんかいないよ。 そりゃぁ2~3滴は出たかも知れないが、そんなモノは誤差だ。 まだちょっとドキドキしているけど。


 例えるならバイオハザード的な怖さだろうか。 前世でもゲームとかあんまりやった事も無いケド。


「ビックリさせるんじゃねーよ」


 強がりなんかじゃ無いったら無い。 言わばアレだ。 心の準備的な。


 メイドが飛び出してきた部屋を確認するが、別に伏兵がいるなんて事も無く無事に確認が終わった。 今更ながらに、少し暗闇が怖くなったが。


「マルチブチライトぉ!」


 周囲に複数の光源が出現する。 よし、これで陰になっている部分も無くなったし、探索再開だ。


 あっ、でも少し静か過ぎるのも問題かも? 何とか賑やかに出来ないかな。


 音を出す? いや、アンパンマンとかドラえもんの歌とか歌えば気が紛れるのだろうか? うん、歌詞の内容なんてサビの部分しか覚えていないぞ。 どうしよう?


 そうだ、ネオンみたいにプチライトをキラキラさせてみたらどうだろう? ついでに色も付け加えたりして。


「ふんふんふん♪ とっても大好きアンパンマン♪」


 えっ、違う? 細かい事は良いんだよ!


 さて、次の部屋だ。 よいしょっと。


「ぎょわぁぁぁぁぁ~っ!」

「ぎょぇぇぇぇぇぇ~っ!」


 扉を開けると、抜き身の短剣をもった男が大声をあげて叫んでいた。 思わず私もつられて叫んでしまう。


「何者だぁ、貴様っ! ここがスワル侯爵家の屋敷と知っての狼藉かっ!」

「そう言うお前は誰なんだ?」

「僕はオマル・スワル侯爵が長子、ベンキー・スワルだっ!」


 そう言えばそんな名前だったな、あの侯爵。 アレの長男かぁ。 だが、名乗られたからには名乗り返すのが礼儀であろう。


「私はハイガンベイナ・イーストウッド。 自宅警備員を目指す可愛い幼女だっ!」

「そんな幼女がいてたまるかぁぁぁ~っ! だだの変態殺人鬼だろうがぁぁぁ~っ!」


 何を言っているんだコイツは? 別に自宅警備員を目指しても良いじゃないか。 それに誰が変態殺人鬼だって? こんなに可愛いのに。


 いや、もしかして鼻毛でも出ていたのだろうか? まぁ大丈夫だと思うが一応確認してみよう。


 手鏡をアイテムボックスから出して自分の顔を確認する。 うん、鼻毛は出ていないな。


 おやっ? 何だか返り血で真っ赤だぞ。 顔なんかも血塗れだ。


 ふと気になって後ろを振り返ってみる。 血塗られた足跡が続いているし、そんな光景を意味不明なネオンみたいなプチライトが照らし出している。


 うん、こりゃアレだね。 夜道であったら逃げ出すか、思わず斬り掛ってしまうレベルだ。


 そっかぁ、近接戦闘って返り血を浴びてしまうんだな。 思わず失念していたよ。 どう考えたって、バイオハザードでは襲う側だわ。


「コホン、通りすがりの強盗殺人鬼です」

「言い直しているんじゃねーよっ! ハイガンベイナ・イーストウッド!」


 てへぺろ。


「知っているぞ! お前が我が父を処刑した極悪人だな! 生きて帰れるとは思うなよっ! 者共ものども、出合え出合えーっ!」

「誰も来ないみたいだが?」

「そんな事はないっ! 少し遅れているだけだっ!」

「そうなのか?」

「執事長のセバスは元騎士団長だし、メイド長のジョアンヌは凄腕の元暗殺者だ! そこらの護衛とは一味違うのだっ!」

「執事長にメイド長かぁ…」


 アレだよな。 執事長って私が苦戦して殺した奴だと思うし、それについさっき暗殺メイドに襲撃されたぞ。


 事実を教えるべきなのだろうか?


「来ると良いなぁ。 ところで何人兄弟なんだ?」

「ん? 弟と妹がいるがそれがどうした? 時間稼ぎか?」

「時間稼ぎかぁ。 そう言えばヘルもそろそろやって来そうだし、そう言う事にしておくか」

「ふっ、無駄たと思うがな。 セバスが手間取るとは思えんから、援軍が到着するのは俺のが先だ」

「この屋敷に弟や妹はいるのか?」

「いや、弟は現在行方不明だし、妹は既に嫁に出した」

「そうか、じゃぁマジックスキャン!」

「ぎゃばばばばぁぁぁ~っ!」


 うん、どうやら嘘は言っていないみたいだな。 それに執務室にある隠し金庫の位置もバッチリだ。


「マイクロウェーブバースト!」

「ぎょばっ!」


 うん、ヘルが順調に作業をしているなら、この屋敷に残っている人間もあとわずかだ。


 さぁ、残りの人間も殺し尽くすぞぉ。 えいえいおー!


 屋敷の人間を殺し尽くしたらお宝の回収が待っているのだから頑張らないとな。


 だって、その為に侯爵家の襲撃を計画したのだから。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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