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第196話 世直し編 ~えっ? 逆襲ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「貴方は良く頑張った方だと思いますよ」

「ははっ、そう言うなよ。 やっと捕まえたんだからな」

随分ずいぶんと見苦しい最期で御座いますな」

「お前がな。 マイクロウェーブバーストぉ!」

「ぐはっ!」


 執事長を爆殺する幼女、ハイガンベイナ6歳です。


 近接戦闘が苦手な私は、魔力鎧まりょくよろいを解除して心臓を刺されると言う強行手段に出た。 その結果で得たモノが執事長の爆殺だったのだ。


 確かに相手の攻撃手段はレイピアだけであったし、少々の奥の手があったとしても私が負ける事は無かっただろう。


 しかし勝てる手段も無かったのだ。 そこで思い付いたのが私の再生能力についてだった。


 とは言え、いくら私でも頭を切り落とされれば死ぬだろうが、相手の武器がレイピアであった事もあって今回の選択をしたのだ。


 執事長は私の目を狙った攻撃が避けられた事もあって、今回は避けにくい心臓を狙ってきた。 思い切りが良いと言うべきか判断が早いと言うべきか。


 だからこそ私は胸を刺される事で相手を射程圏内に捉えて、反撃でマイクロ波を利用した爆殺を行ったのだ。


 ブラッディネイルを思い付いた時は、結構無敵なんじゃないかとも思ったんだがなぁ。 こんなに簡単に追い込まれるとは思わなかったよ。


 まずはせまい室内。 ただそれだけでここまでも不利になるとは思わなかった。


 私の体は小さいから、そもそも攻撃されにくいハズだった。 それにスピードだって遅くないからね。


 だからほとんどの攻撃は避けられると考えていたし、事実衛兵相手では無敵だった。


 だがそんな考えは、ある程度の実力者が出てきた時点で崩壊するモノだったのだ。


 それに最も大きかったのは、戦闘経験の差なんだろうな。 私なんて、狭い室内ってだけで攻撃手段の多くを失ってしまったし。


 ついでに言えば、炎の禁止や大きな音を出したくないのもあって魔術の殆どが使えなくなってしまった。


 つくづく私ってば暗殺とかには向いていないんだな。 これがハトリなら蜘蛛くもとしての能力があるから糸を使った罠とか使いたい放題だったんじゃないかな。


 そのハトリは夢の世界の住人になっているから、手助けを頼める状態じゃぁないのだが。


 いきなり奥の手を使わされた事によって、私の自信は大きく揺らいでいる。 て言うか、ブラッディネイルだけじゃぁ近接戦闘には不安があるって事だよな。


 新しい技でも考えるべきなのだろうか? いや、そんなにポンポンと思い付くモノじゃないから今回は諦めるか。


 よし、反省終了! 次だ次。


 部屋を出て、次の扉に向かう。 もう同じ失敗はしないぞ。 今度は出会い頭で抹殺だ。


 鍵をサクッと破壊して部屋に突入。 素早く室内を確認すると、そこには短杖を構えた女がこちらを睨み付けていた。


「死ねぇぇぇ~っ! ファイヤーボールぅぅぅ~っ!」

「ちょっと待てぇぇぇ~っ!」


 その女はイキナリ炎の魔術を放ってきた。 火事になったらどうするんだよっ!


「ぬわっ! 壁に燃え移ってんじゃねーかっ! クリエイトウォーター! クリエイトウォーター! クリエイトウォーター!」

「死ねっ! 死ねっ! 死ねっ! ファイヤーボールぅぅぅ~っ!」

「だから火を使うなって言ってんだろうがぁぁぁ~っ! お前が【死ね】!」

「うぐっ!」


 まさかイキナリ放火魔と出会うとは思わなかった。 てか私は何をやっているんだ? いや、消火とか色々やっていると虚しくなるんだ。


 もう暗殺とか言っている場合じゃないよな、待ち伏せされたんだし。


 ふん! どうせ私には暗殺とか緻密な事は出来ないさ! 器用じゃないのは自覚しているだよっ!


 もう静かに部屋に突入するのも面倒になってきたので、扉を蹴破ってダイブイン。 あっ、寝てたみたいだな。


 イキナリ部屋に入ってきた私を驚いて見ているところ悪いが、サクッと死んで貰おう。


「おやすみ。 って事で【死ね】」

「ふごっ!」


 1人部屋だったみたいで、他には生存者はいない。


「クリアー。 次の部屋に突入するか」


 少し豪華な部屋だったので物色しようかどうか迷ったのだが、今は制圧を優先しようと思う。 皆殺しにすれば、ユックリと回収する機会もあるだろうからね。


「さーて、ペースを上げていくぜぇ!」


 少し面倒になってきたので、人間なら死ぬ程度の呪力をのせて呪言を発する。 勿論、寝ているハトリなどには無害なレベルだ。


「【まとめて死ねぇぇぇ~っ!】」


 心の底からの叫びである。 とは言っても、威力は抑えてあるので生き残る者もいるだろう。 言わば間引きだ。


 それに寝ている者などは意思の力で抵抗する事が出来るとは思えないので、それなりに効果はあると思っている。


 だから次々と扉を蹴破って部屋に突入していき、室内を確認する。 やはりと言うべきか、多くの者はベッドの中で息絶えていた。


 まぁ剣を抱えた状態で死んでいる者もいたので、肉体強度と精神の強度は別物らしかった。 要するに軟弱な奴は死んでいたって事だ。


 だがやはりと言うべきか、強い精神を持った者もいるワケで、そうなると必ず戦闘になった。


 まぁね。 流石に襲撃に気が付かないお花畑は、この世界にはいないのだろうか。


「アイスランス!」

「んなモノ、効かねーよっ。 ブラッディネイル!」

「うがぁっ!」


 血塗られた夜は、もう少し続きそうだ。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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