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第194話 世直し編 ~えっ? 蹂躙ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「ここは私に任せてくれないか? 試したい新技もあるし」

「いいですよぉ。 でもハトリちゃんはどうするんですかぁ? 今にも寝ちゃいそうですぅ」

「だよなぁ…、まぁ適当に後ろから付いてきてくれ」


 侯爵邸を襲撃する幼女、ハイガンベイナ6歳です。


 とは言っても私達はまだ、侯爵邸には突入していない。 今は外から門の様子をうかがっている最中だ。


 皆殺しにするのだから、裏門にも人を送るべきだろうか? でもなぁ。 何だかヘルがねてしまいそうだし。


 まぁ良いか。 逃さなければ良いだけだもんな。 隠し通路なんてそうそう存在しないと思うし。


 今回は私の近接戦能力の確認もあるのだ。 取り逃さない為にも、魔力探査は最大にしておこう。


 と言うワケで、魔力探査最大展開! おおぅ、動かないのが多いな。 寝ているのだろうか?


 ならば大きな音が出る爆発系も使用禁止だな。 ふっふっふっ、今宵は暗殺ベイナちゃんとしての活躍だ。


 ならば呪言系も多めに使っていこうと思う。 その方が実用的な検証結果が得られそうだからね。


「行ってくる」


 ハトリやヘルを残して、一人で門の前へと向かう。 門番は2人。 おや? 警戒されたかな。


「待て、こんな時間に子供が何の用だ?」

「【死ね】」

「うぐっ!」


 私に声を掛けた門番が崩れ去る。 すると残った方が、剣に手を掛けた。


「お前も【死ね】」

「ぐはっ!」


 順調順調、サクッと死体をアイテムボックスに仕舞い込み周囲を確認する。 よし、騒ぎにはなっていないな。


「ブラッディネイル」


 スルッと爪を伸ばして門の閂を切り刻む。 あっ、落下したときに大きな音が! 周囲はどうなった? アレ? この程度の音じゃぁ騒ぎにならない? セーフセーフ。


 門を力づくで開放して内部を確認。 よし、騒ぎになっていないな。 おーい、ヘル。 こっちにいらっしゃい。 あれれ? 何だか呆れていらっしゃる?


「ベイナ樣ぁ、何で変な踊りを踊っていらっしゃるんですかぁ?」

「しーっ、静かに」

「そんな事を言ってもぉ、何だか玄関の方に人が集まっているみたいですよぉ」

「マジかっ!」


 慌てて魔力探査で確認すると、確かに家の中で待ち構えているみたいだ。


 おかしいな。 暗殺者の様にコッソリと忍び込む予定だったのに。


「正門から堂々と攻め込んでいる時点でぇ、無理だと思いますぅ」

「何だとぉっ!」


 そうか、コッソリ忍び込む場合は正門を通らないのか。 こりゃウッカリしていたぜ。


 そもそも潜伏スキルとか持ち合わせていないし、コソコソするのって得意じゃぁないんだよね。 短い暗殺者ゴッコだったよ。


 もうコソコソする必要が無いので、堂々と玄関へと向かう。 そして大きな扉を派手に切り刻む。


 うわーっ、いるいる。 コイツら対応が早いなぁ。 屋敷にいる兵隊全てが集合しているのではあるまいか?


「何奴だっ!」

「通りすがりの、可愛い幼女です」

「こんな所を幼女が通りすがってたまるかっ!」

「ブラディネイル・トルネードぉ!」


 爪を1メートル程伸ばして、回転しながら兵士達に突っ込んでみる。 おおぅ、まるでミンサーだ。


 派手に血と内蔵を撒き散らして肉片になる兵士。 逃げ遅れて背中を削られる兵士。 そして無謀にも私に突貫してくる兵士。


 その有象無象を武器や防具ごと小さな塊へと変えていく。 はっはっはっ、逃げろ逃げろぉ! まぁ逃さないケドな。


 あっ、やべっ。 目が回ってきた。


 逃げ遅れた兵士達はヘルが呪言で始末していく。


「ベイナ様ぁ、一言良いですかぁ?」

「何かな?」

「普通のおバカさんでもぉ、もう少し頭を使うと思いますぅ」

「うん、反省している」

「お猿さんでも反省くらいはするそうですよぉ」

「スミマセンでしたぁ!」


 ちくせう、私は猿以下だってのか?


「プラナリアよりはマシだと思いますぅ」

「ありがとなっ! ミジンコ並に自信が持てたよっ!」


 どうして私の様なクールビューティーがこんな扱いを受けるのだろう? そりゃぁ少しは考え無しだったとは思うけど、そこまで言う事ないじゃん。


「ママが残念なのは今更なのー。 それよりも寝床が欲しいのー」

「あっ、ハイ。 スミマセン」


 ハトリがそろそろグズりそうなので、真面目にやろうと思う。


 何だか使用人の部屋っぽい所のドアを開け放ってベッドを確認する。 うん、目を擦っている人物が固まっちゃったよ。


「夜分にスミマセンねぇ。 てな事で取りえず【死ね】」

「ぐはっ!」


 サクッと死体をアイテムボックスに収納し、ハトリにベッドを進めてみる。


「まだ温もりが残っているのー、ZZZZZ」

「おやすみ、良い夢を」


 掛け布団を掛け直して部屋を出て扉を閉める。 うん、ハトリが良い夢を見られると良いな。


 そして侯爵邸にいる人間には悪夢を見てもらう事にしよう。 全ての者が夢見る夜に。



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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