表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
19/300

第19話 幼女再進撃~えっ? 以前とは違うんですけど?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「返って来たど~っ!」


 逃げ帰ってから2週間、考えられる全ての準備をして来た。


 移動、殲滅せんめつ撤退てったい、避難。 今ならば全てを行えるハズだ。


 当面の目標は、階層主へと続く道の捜索そうさく。 階層主の討伐とうばつはその時が来たならば考えよう。


 ヒドラの殲滅? 無茶むちゃ言うなし。 リポップする相手に対し、殲滅はあり得ない。 取れる手段は、移動中の排除などを念頭において活動する事。


 まあ、階層を脱出する事が目的だからな。 ヒドラを殺す事を目的にするつもりは無い。


 早速谷底へ飛び出し、道形みちなりに進む。 まずはマッピングだ。


 適当だろうが何だろうが、徘徊はいかいしまくっていればマップは自然と埋まるだろう。


 出来る事なら死にたくない。 それを実現するためには階層主への最適ルートを割り出す必要がある。


 最短では無く最適。 疲労する様なルートでは敗北は必至ひっしだろう。 何せヒドラが雑魚扱ざこあつかいにされる様な階層だ。 ラスボスが弱いハズが無い。


 ヒドラに混じってヒドラをむさぼる未来も想像した。 うん、アマゾネスでもそんな無茶はしないな。


 しかし食料は有限である。 しかもラスボスを倒せない場合は、確定する未来でもある。


 ようするに逃げ道は存在しないのだ。 ならば地獄じごくふたを自らの手で開けるのは必然とも言える。


 腹をくくって前へと進む。 するとおあつらえ向きなヒドラが1匹。


「熱光学迷ちゃい術ちき展開、機動。 ちゃん連レールガトリングガン展開、ファイア!」


 初撃で3つの頭が吹き飛ばされるヒドラ。 再生度合さいせいどあいを目安にしつつ胴体に弾丸を叩き込む。


 再生、破壊、再生、破壊、再生、破壊、破壊、再生、破壊、破壊、破壊。


 再生力が破壊力に蹂躙じゅうりんされ始める。


 破壊、破壊、破壊、再生、破壊、破壊、破壊、破壊。


 程なくして哀れなヒドラは肉塊へと変わった。


 寄って来る死体あさり(ヒドラ達)を大きく迂回うかいしながら、少しずつマップを埋めていく。


 今度は迂回出来ないカンジで道をふさぐヒドラ。 少々大ぶりだが、無視して頭に弾丸を叩き込む。


 うん、少々の体格差は問題にすらならない様だ。


 ならば作業として、淡々と処理していくべくだろう。


 処す、処す、処す。


 マップと比例する様に増加していく肉塊。 今のところは予定通りだ。


 別にヒドラに対して炊き出しゴッコをするつもりは無い。


 そんな私の感情を無視して、彼方此方あちらこちらで振る舞われるヒドラの生肉に、ヒドラたちは歓喜している様だった。


 もはや弱肉強食ですらないそのうたげに、祭りか何かを想起させる雰囲気。


 自分が食べる側である内は些事さじと無視して、自分が食材になる未来は想像すらしない。


 何処どこかスラム街と似た空気に戸惑とまどう一方で、冷静に処理していく私。


 少しずつ壊れていく日本人としての私。


 少しずつ形勢されていく化け物としての私。


 此処は単に弱い者が死ぬ世界。 愚か者が死ぬ世界。 偽善者が死ぬ世界。


 ダンジョンと言う名の死合しあじょう


 不純物が枌落そぎおとされ、ただ殺すための存在として純度を高めていく。


 躊躇ためらいが枌落とされ、憐憫れんびんが枌落とされ、感情が枌落とされていく。


 はっ、はははっ。


 世界が澄み渡っていくの感じる。


 唯一残っていた殺戮衝動さつりくしょうどうに身を任し、1つ1つと肉塊を生産していく。


 何だろうこの感覚。 私の中の「黒」が歓喜している。


「黒」に身をゆだねれば委ねる程に、力が跳ね返って来る。


 殺せ、つぶせ、引き裂け、貫け。


 嗚呼ああ心地良ここちよい。 全てが自然で、全てが必然。


 目に止まったから殺し、目に止まったから貫く。


 今の私には押し潰せる尻尾しっぽも無ければ、引き裂ける爪も無い。


 だけどそんな事が気にならない程に充実している。


 ヒドラ如きが道をふさぐとは何事かっ! 貴様等如きさまらごときが空を飛ぶなど不届き千万せんばん。 地べたをいずり回って山陰で縮こまっているのがお似合いだ。


 平伏ひれふせ、モドキ共!


 竜に成りそこねたモドキ共。 毒でブレスの真似事まねごとをするモドキ共。


 私が本物のブレスを見せてやろう。



少しでも気に入られた場合は、ブックマーク、評価、「いいね」をよろしくお願いいたします。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ