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第188話 世直し編 ~えっ? 試し斬りですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「オヤジぃ、出来てるかぁ?」

「ハトリの武器なのー」


 ハトリのバスターソードを受け取りにきた幼女、ハイガンベイナ6歳です。


 そろそろ良い時間になったので、約束の時間だと思って茶屋から直行したのである。


「おう、出来てるぞー」

「どんな感じ? アダマンタイトってろくに扱った事が無いんでしょ?」

「完璧に仕上がったぜ。 俺に掛かればチョチョイのチョイさ」

「ホントかなぁ?」

「試し斬りしてみれば良いだろ?」


 ほう、ぎに出しただけでも試し斬りをさせて貰えるのか。 中々良心的なんだな。


「ハトリ、どうする?」

「試し斬りするのー」

「んじゃ宜しく」


「おう、店の裏に麦束むぎたばがあるから、そこで試しな」


 そっか、この世界じゃぁ藁束わらたばじゃなくて麦束なんだ。 そりゃそうだよね。 米なんて栽培してないんだし。


 オヤジからハトリの剣を受け取り、店の裏へと向かう三人。 あっ、オヤジも来るんだ。 自信が無いのかな?


 ハトリは台の上に載ってある麦束に刃を押し当て、そのまま無造作に引いた。


 パサリ。


 おおぅ、アレで切れるんかい。 西洋剣って切れ味が悪いから、押切しか出来ないかと思っていたんだけど例外もあるんだな。


 てか、日本刀みたいな使い方って何処で覚えたんだ? ハトリって何気に凄い剣士なのではあるまいか。


 パワーや持久力だけじゃなくて、刃を立てて切るのってそれなりの訓練が必要だよな? どうなってんの?


 そりゃぁ折れない剣とそれだけの腕があれば、近接戦闘に特化するワケだよ。


 そう言えばハトリが戦闘で魔術を使っているのってほとんどど見ないし、移動速度も早いから「近づいて斬る」って感じだもんね。


 そっかぁ、これが大食いしても太らない原因なのか。 それに引きかえ私はプヨプヨ。 幼児体型なだけだと思っていたけど、私ってばもしかしてポッチャリさん?


 おかしいな、魔術ではカロリーをあまり消費しないのだろうか? 私も少しは近接戦闘をした方が良いのかな?


 でもなぁ、私が剣を持っても振り回すと言うより振り回されてしまうんだよね、体重的に。


 だから仕方なく自作のトレンチナイフを使っていたんだけれど、あまりにも刃渡りが短すぎて実用的じゃなかったんだよ。 果物ナイフと良い勝負だったし。


 かと言って普通のナイフじゃぁ握りが太すぎるし、自分用のレイピアでも作ろうかな?


 いや、役には立たないか。 そもそも身長が足りていないんだから、刃先が頭に届くかどうかも疑問だもんな。


 私に出来る近接戦闘って何かないのかな? 私がハイキックのつもりでも大人相手にはローキックになるレベルだしな。


 カエルジャンプか飛びながら殴る蹴るをしてきた私としては、人体強化と飛行魔術は使いっぱなしだし。


 うん、純粋な近接戦闘は私には無理だ。 やっぱり魔術などと組み合わせて、どうにか近接戦闘モドキが出来るレベルだもんな。


 私の必殺技って「マイクロウェーブバースト」くらいなモノだし、新しい技でも考えようかな。


 アレって実は北斗神拳から着想を得ている部分があるし、今度は南斗水鳥拳から着想を得るのはどうだろうか?


 南斗水鳥拳って切るってイメージだし、鎌鼬かまいたち的なモノなのだろうか? えっ、違う?


 鎌鼬って実際には殺傷能力は無いし、どうしたモノかな。 ウォルターみたいに糸とか使った方が良いのだろうか?


 実質的には殺傷能力がある糸って鋼線なんだろうけど、アニメみたいにスパスパ出来るもんじゃないしな。


 似た様な事が出来るのって何があったっけ? バンパイアが使う技に似た様なモノがあったな。 爪?


 爪ってどうやったら、伸びたり切れたりする様になるんだろう。 爪が伸びるイメージで魔力を注ぎ込めば良いのかな。 やってみるか。


「ぬぬっ、ぬぬぬぅ」

「ママー、なにやってるのー?」

「いや、爪を伸ばそうかと思って」

「ママー、爪は伸ばそうと思って伸びるモノじゃないのー。 疲れていると思うのー」

「そんな哀れむような目で見るんじゃありません!」


 ちくせう、残念な子に向ける目で見ないでくれっ! てかオヤジも目を逸らすんじゃねぇよっ!


 こうなったら何が何でも成功させて見返してやる! バンパイヤ程度に出来る事が私に出来ないハズはないんだ!


「ぐをぉぉぉぉ~っ!」


 魔力をもっと濃密に、物質を形成するイメージでドカドカ注ぎ込む。


「ぬぉぉぉぉぉ~っ!」


 おっ、指先が何だか黒っぽくなって、少しだけ爪が伸びた気がするぞ。


「おりゃぁぁぁ~っ!」


 おおぅ、何だが50センチくらいは伸びたが、垂れ下がっているし、色は真っ黒だ。


 今度は全てを切り裂ける固さと鋭さをイメージして魔力を流し込む。


「うひょひょひょひょ~っ! 出来たどー!」


 どーよ、やりゃぁ出来るんだよっ! あっ、気を抜くとフニャフニャになりやがった。 根性の無いヤツめ。


「楽しいのー?」

「楽しくないやいっ!」



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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