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第183話 旅立ち編 ~えっ? 出立ですか?~

カクヨムからの転載です。よろしくお願いいたします。

「と言うワケで旅に出ようと思うんだ、ジアンヌ嬢」

「何が『と言うワケ』なんですかっ!」


 ジアンヌ嬢にキレられる幼女、ハイガンベイナ6歳です。


 刺客しかくを処分した後に依頼人が判らない事になってしまったんだ。 悲しい事故で。


 それで報復とかを恐れているジアンヌ嬢の為にも侯爵家とか貴族連合とかをシメないといけないなぁ何て思ったワケだ。 それも出来るだけ早く。


 だから出立の挨拶も兼ねてジアンヌ嬢のところにやって来たのだが、何やら不満があるらしい。


 勿論もちろん私は話が判る幼女なので、苦情くらいは受け付けようと思うのだ。 まぁイーストウッド領を任せる事にしちゃったからね。 サービスだ。


「いやほら、侯爵の処刑とか嫌がっていただろ? あの後始末あとしまつの為に旅に出る必要があるんだ」

「いや、別に嫌がっていたワケではありませんが、後々《のちのち》問題になるんじゃないかと危惧していただけです」


 それじゃぁ後顧こうこうれいを断つ意味でも旅立ちは問題ないんだよな。


「じゃ、そゆ事で」

「待って下さい! イーストウッド領の事はどうするんですか? 引き継ぎだって終わっていないんですよっ!」

「いや、イーストウッド領は今、無政府状態だから引き継ぎなんて存在しないよ?」

「何をやったんですかぁ、幼女神様っ!」


 そんなに怒らんでも…。


「いや、何もやってないって言うか放置したって言うか、むしろ何も私に出来る事がなかったって言うか、後はよろしくって感じ?」

「そんなんじゃ何も判らないですよっ!」


 うん、そんな事を言われてもね。 私に政治的な能力を求められても困るんだよ。


「ジアンヌ嬢、人間には向き不向きがあると思わないか?」

「確かに人には向き不向きがありますね」

「そして私には、戦闘以外の才能は無い!」 どやぁ

威張いばらないて下さい!」

「いや、実際私にはどうにも出来なかったし…」

「何があったんですか?」

「文官とか資料とかが屋敷諸共(もろとも)吹っ飛んだ」

「で、放置してきたと」

「はい、反省しています」

「はぁ…」


 あっ、あきれられたっぽいな。 でも仕方が無いだろ、私だぞ! 自慢じゃないが指揮能力はあっても、統治能力は皆無だぞ!


「まぁ迷惑は掛けると思うが、宜しく頼む」

「ふぅ、仕方が無いですね。 取り敢えず調査を兼ねて文官を派遣する事から始めましょう」

「その代わりと言っては何だが、侯爵とか貴族連合とかコッチで処理しておくから」

「何をするか聞いても良いですか?」

根切ねぎり?」

「何で疑問形なんですかっ! て言うか基礎工事の意味じゃないですよね?」

根絶ねだやしとも言うな。 て、おーい。 耳をふさいでいたら聞こえないだろ?」

「私は何もきーこーえーなーいー」


 あらら、現実逃避してしまったか。 ちょっと真面目過ぎるんじゃないかな、ジアンヌ嬢は。


 まぁ何だかんだ言ったって気丈な人間だから、時間がきっと解決してくれるだろう。 信じているぞ。


 てな事で私は旅立ちの準備を始めた。 とは言っても無人の荒野を行くでなし、必要な物なら現地調達でも何とかなると思うけどね。


「ハトリ、ヘル、ミーティア。 旅立ちたいから準備をしてくれるか?」


「ハトリの荷物はいつもアイテムボックスの中なのー」

「私はベイナ様のぉ、新しい下着が欲しいですぅ。 一緒に買出しに行きましょうねぇ」

『裸族なめんな、です』


 何だが約一名変な事を言っているが無視して良いだろう。


「無視するならぁ、毎晩夜這(よば)いしますよぉ。 一晩中舐め回しますよぉ」

「仕方がない、買出しに出かけるとしよう」


 まぁアレだ。 親睦を深めるのも悪くないかも知れないからな。 それにこの世界の幼女下着ってドロワーズとかだろ、余裕余裕。 今だって愛用しているからなっ!


 そんなこんなで女性専用の下着屋まで連れ立って出向いてみた。 てか、女性専用の下着屋ってあるんだな。 商売は成り立つのだろうか?


 カランコロン。


「いらっしゃいませー」


「邪魔するぞ」

「お邪魔するのー」

「注文のぉ、くい込み幼女パンティーは出来てますかぁ?」


 ふぁっ? 注文済み?


「出来てますよ。 簡単な注文でしたし。 少々お待ち下さいね」


 そう言って店員は奥に引っ込んでいった。


「なぁヘル」

「なんですかぁ?」

「いつ注文したんだ?」

「この街に来た直後ですよぉ。 私好みの幼女下着が無かったので即決でしたぁ」


 嫌な予感しかしねぇ。


「お待たせしました。 こちらがスーパーマイクロチューブトップと、ティーフロントで御座います」

「なぁ店員、その赤リボンが何だって?」

「こちらですか? スーパーマイクロチューブトップですが何か」

「じゃぁ二つの赤リボンを組み合わせた様に見える物は?」

「ティーフロントで御座います。 上下お揃いでお洒落ですよね」

「だったらテメーが着ろやぁぁぁ~っ!」


 何とか試着は回避出来たが、ヘルはウキウキで料金を支払って購入していた。 ぜってー着ないからなっ!



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カクヨム版(先行)


魔女転生 ~えっ? 敵は殺しますけど?~


https://kakuyomu.jp/works/16816927862939210704


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